的場浩司が語る、特殊詐欺から家族を守るための新しい取り組み

警視庁変革の150年記念：的場浩司氏と特殊詐欺防犯策

2025年12月、中央警察署は創立150周年を祝う特別な防犯イベントを開催しました。この盛大な式典には、特別ゲストとして俳優であり防犯支援官の的場浩司氏が参加。一般市民向けに、近年増加する特殊詐欺の実態と防止策をわかりやすく紹介しました。

特殊詐欺の現状と増加する被害

的場氏は最初に、同署管内における特殊詐欺の現状について明らかにしました。令和7年11月の段階で、詐欺の件数は30件に達し、被害総額は約4億4,500万円。前年と比べて件数と金額が大幅に増加しているとのこと。特に20代から30代の若年層がターゲットとなっているケースが目立つため、参加者は緊張感をもって耳を傾けていました。

「自分は大丈夫」と考えている人こそが危険です。的場氏は、このことを特に強調し、「詐欺に遭わないためには、常に警戒心を持ちましょう」と強いメッセージを発信しました。

詐欺手口の巧妙さ

現在流行している詐欺の手口の一つが、「ニセ警察官」を名乗るものです。犯人は警察官のフリをして、「あなたは容疑者です」「逮捕状が出ています」と恐怖をあおり、LINEやSNSへ誘導し、ビデオ通話を介して偽りの証拠を見せます。この巧妙さを知ることは、有事の際に冷静な判断を下すために非常に重要です。

また、的場支援官は観客に向けて、警察官がSNSで連絡をしてくることはないと断言し、何か問題があればすぐに警察に連絡するよう強調しました。実際の偽造書類やチャット履歴を見せることで、リアルな危険を体感してもらう試みが行われました。

防犯策としての国際電話番号の利用停止

さらに、的場氏自身が提唱した地元の防犯策の一つが「国際電話番号の利用休止」です。現在、特殊詐欺のほぼ80%が国際電話を利用して行われているとのこと。この対策を講じることで、詐欺電話を受けるリスクを大きく減らすことが可能になります。参加者はその場で申し込みを行い、防犯意識を高めていました。

歌声で防犯意識を高める

イベントの後半では、演歌歌手の岩本公水さん、多岐川舞子さんによるパフォーマンスが行われ、歌を聞きながら防犯について考える時間が提供されました。岩本公水さんは、「今日のお話をぜひ家族に伝えてほしい」と呼びかけ、一人一人が防犯意識を持つ重要性を訴えました。多岐川舞子さんも「詐欺は誰にでも起こり得る」と力説し、日常生活での注意を促しました。

まとめ

この防犯イベントは、ただの記念行事ではなく、参加者一人一人が特殊詐欺被害者とならないための重要な教育の場となりました。警視庁中央警察署の取り組みは、今後も地域社会の防犯意識を高める活動として続けられることでしょう。皆で力を合わせて、家族を、そして自分自身を守る意識を常に持ち続けることが求められます。