コーセーが目指す新たな接客スタイルの形成
株式会社コーセーは、ビューティコンサルタント(BC)向けの新しい接客ガイドラインを2026年4月に導入し、「ホルモンによる心と身体の変化」に関する教育を行います。これにより、BCが多様なお客さまの心身の悩みや変化を理解し、寄り添ったサービスを提供できる人材へと成長することを目指しています。
ホルモンと心身の関係
近年、健康的な生活を営むことに対する関心が高まり、特にホルモンによる心と身体の変化に対する理解が重要視されています。PMSや生理痛、更年期などの身体的な不調は、多くの人が経験するもので、これをオープンに語る風潮も広がっています。かつてはホルモンの問題は女性特有のものであると考えられていましたが、男性も“男性更年期”などの課題に直面するようになり、性別に関わらずホルモンの変化が自然なものであることが認識されています。
この新たなガイドラインでは、BCがホルモンの基礎知識を理解し、心身の変化に配慮した接客を行うための指針を示します。
多様性ガイドラインの背景
コーセーはこれまでにも「多様性ガイドライン」を通じて、ジェンダーや子ども、障害の観点から、多様なお客さまに寄り添った接客を推進してきました。今後は、ホルモンによる変化をテーマに新たなガイドラインを展開し、BCが自ら考え行動できるような環境を整えていく方針です。この取り組みは、単なるマニュアルではなく、BC自身のウェルビーイングを考えるためのものです。
ガイドラインの具体的内容
新しく導入される多様性ガイドラインでは、以下のポイントが含まれます。
1.
ホルモンの基本知識: 女性と男性それぞれにおいて、ホルモンが引き起こす心身の変化に関する基本的な情報を提供。具体例としては、生理周期や更年期への理解が深まります。
2.
無意識の思い込みの理解: BCが顧客一人一人と向き合う際に無意識に持っている偏見や思い込みに気づくことで、より良い接客が可能になるよう指導します。
3.
提案力の向上: スキンケアやメイクに関する提案の際、お客さまの個別の状況に応じた配慮を持ったアプローチを心掛けることが求められます。
これらの知識と技術は、BCが心に寄り添った接客を行うために不可欠です。
企業としてのビジョン
コーセーは、「英知と感性を融合し、独自の美しい価値と文化を創造する」という理念のもと、顧客が生涯を通じて自分自身の美しさに気付く手助けをしています。また、BCが自分らしく安心して働ける環境を整えることで、企業としての価値を向上させ、持続可能な関係を築いていくことを目指しています。
新しいガイドラインにより、BCはホルモンによる心と身体の変化を理解し、お客さまに対してより深い理解と配慮をもって接することができるようになります。この成果が、顧客満足度の向上にもつながると期待されています。
このような取り組みを通じて、コーセーはお客さまの真のニーズを理解し、より良いサービスを提供していく所存です。