キリンビールと筑波大学の共同研究が目指す新しい飲み方の提案

キリンビールと筑波大学の共同研究が始動

2025年7月15日、キリンビール株式会社と筑波大学は、「健康に配慮した科学的根拠のある飲み方」に関する共同研究の契約を締結しました。このプロジェクトは、現代の健康志向が高まる中で、飲酒に関する新たな観点からの取り組みです。特に、アルコールによる健康被害を未然に防ぐために、国民一人ひとりへの意識向上が求められています。

増加する健康意識の背景

近年、世界中で飲酒に対する意識は大きく変わりつつあります。日本では厚生労働省が2024年になんらかの形で「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を発表すると予告しています。これは、不適切な飲酒を減らし、国民が自身の健康についての理解を深めることを狙いとしています。

キリンビールの取り組み

キリンビールは、「DRINK FOR FUTURE -未来に向けた責任-」というスローガンの下、責任ある飲酒の促進を目指しています。このスローガンは、適正飲酒セミナーや動画を通じて正しい飲酒の知識を広めることを目的としています。しかし、具体的な飲み方の工夫による健康面への影響に関する詳細な研究はあまり行われていませんでした。そこで、キリンビールは科学的根拠のある新しい飲み方を明らかにすることを目的として、筑波大学と協力することになりました。

筑波大学の役割

筑波大学の健幸ライフスタイル開発研究センターは、地域医療や生活習慣病の予防を視野に入れた研究を行っています。センター長の吉本尚氏は、飲酒による健康障害を防ぐための取り組みに力を入れ、国内初の「アルコール低減外来」を開設するなどの実績を持っています。

共同研究を通して、キリンビールと筑波大学は飲酒の科学的な理解を深め、「健康に配慮した飲み方」を具体的に提案することを目指しています。これは国内外での啓発活動につながり、アルコールの有害摂取を根絶し、節度ある飲酒文化の醸成に寄与するでしょう。