心の声を聞く
2025-09-01 14:51:31

ひきこもり理解を深める全国キャラバン「人生ドラマグラフ」始動

ひきこもり理解のための全国キャラバン始動



8月23日(土)、横浜市のビジョンセンターで「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」が開催されました。このイベントは、パルシステム連合会が推進する「ひきこもり広報事業」の一環として行われ、演出家の宮本亞門さんが中心となり、ひきこもり理解のための様々な活動が展開されました。参加者243人が集まり、リアルとオンラインを通じて、ひきこもり経験者のリアルな声を聴く貴重な機会となりました。

ひきこもりとの向き合い方


全国キャラバンはこれから神奈川、高知、秋田、新潟、奈良、大分の6県で開催されます。その目的は、ひきこもりの当事者が自身の体験を語り、社会の多様性に対する理解を促進すること。イベントの初日は、宮本さんが主導する「人生ドラマグラフ」ワークショップが行われました。このワークショップでは、参加者は自らの過去を振り返り、感情の起伏をグラフとして表現します。自らもひきこもりの経験を持つ宮本さんの進行の下、参加者は自分のストーリーをシェアし合いました。

宮本亞門の人生を通じたメッセージ


宮本さんは、喫茶店を営む家庭に育ち、幼いころから様々な芸術に親しみながら育ってきたことを話しました。しかし、周囲に合わせて自己を隠すうちに、人間関係を築けず、孤独に陥ってしまったことも明らかにしました。高校生の頃には、1年間にわたりひきこもる生活を送った経験があり、それが彼の人生観に大きな影響を及ぼしました。宮本さんは、精神科医との出会いが彼の転機であり、最終的には舞台芸術の世界に足を踏み入れるきっかけとなったことを説明しました。

参加者の多様な経験


宮本さんに続き、他の参加者もそれぞれの「人生ドラマグラフ」を朗読しました。高校を卒業後、25年間ひきこもった経験から支援の道を歩み始めた方や、うつ病の息子を支える母親の体験がシェアされました。これらのストーリーは朗読劇として演じられ、体験を共有することで、お互いの理解を深める良い機会となりました。

自立のための新たな視点


最後に、ひきこもり支援に関わるパネリストが生きやすい社会の形成について議論しました。過去には経済的自立が重要視されていましたが、今は自己を大切にしながら自律を促す新しい価値観が求められています。参加者たちは、好きなことを通じて自立へと結びついた自身の経験を共有し、自分の欲望をエネルギーに変えることの重要性が語られました。

地域と共に生きやすい社会へ


「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」は、厚生労働省の協力を得て実施されます。イベントは、地域やファミリー、そしてひきこもり経験者とのつながりを大切にしながら進められていく予定です。参加者はお互いの声に耳を傾けることで、共有の理解を深め、安心して生きていける地域づくりにつながることを期待しています。

今後も、活動を通じて、ひきこもりに対する社会的理解を広め、ひきこもりの当事者やその周囲が共に歩める社会を目指していきます。このイベントの詳細については、パルシステムの情報メディア「KOKOCARA」などで随時更新されますので、ぜひご確認ください。


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