ASTRA FOOD PLANが「農林水産大臣賞」を受賞
フードテックスタートアップのASTRA FOOD PLAN株式会社が、第8回エコプロアワードにおいて「農林水産大臣賞」を受賞したというニュースが話題を呼んでいます。埼玉県富士見市に本社を構える同社は、「サステナブルな社会の実現」を目指し、現在注目を集める取り組みを行っています。
受賞の背景
ASTRA FOOD PLANは、独自技術を駆使した乾燥・殺菌装置「過熱蒸煎機」を利用して、食品加工過程で生じる食品残さを高付加価値商品に転換しています。具体的には、規格外の農作物や飲料の残さなどを「ぐるりこ®」という食品パウダーにアップサイクルする事業を展開しています。この技術は、廃棄物を減少させるだけでなく、経済的な価値をも生み出す循環型フードシステムの実現を目指しています。
「ぐるりこ®」は、業務用食材として食品業界に供給されるほか、一般消費者向けにも販売されています。このように、同社は単なる製品販売に留まらず、廃棄されがちな食材を流通させる新しいビジネスモデルを構築しています。
高く評価された取り組み
「農林水産大臣賞」を受賞したことにより、ASTRA FOOD PLANの活動はさらに多くの注目を集めています。受賞に際しては、以下のような評価がされました。
- - 食品残さを高付加価値な食品に変換し、廃棄コストを抑えることで家庭や企業にメリットを提供している。
- - 食品ロス削減の推進とともに、広くアップサイクル商品の認知拡大にも寄与。
- - 乾燥技術により新たな流通や利用の可能性を開き、エネルギーコストも抑えられている。
受賞内容は、食品業界全体において、今後の持続可能な取り組みを促進する強力なメッセージとなっています。
エコプロアワードとは
エコプロアワードは、2018年に設立された制度で、持続可能性を追求するさまざまな製品やサービスを表彰しています。2050年のカーボンニュートラルといった大きな社会課題への寄与を目指し、企業の取り組みを評価する重要な機会です。第8回エコプロアワードでは53件の応募があり、その中から最も優れた5件に対して大臣賞が授与されました。
サステナブルな未来の構築に向けて
ASTRA FOOD PLANの「過熱蒸煎機」は、わずか10秒で食品を乾燥・殺菌できる技術であり、その生産効率と低エネルギーコストが大きな特徴です。この技術を駆使することで、食品業界でかつて廃棄されていた未利用食材に新たな価値をもたらし、「かくれフードロス」の問題解決へと貢献しています。
実際に「ぐるりこ®」は熱による栄養価の低下が少なく、風味の強い食品パウダーです。家庭向けには新感覚の調味料として展開がされ、さらなる成長が期待されています。
ASTRA FOOD PLANは、これからもサステナブルな社会の実現に向けた取り組みを続け、環境に優しいフードシステムを構築するリーダーとしての役割を果たしていくでしょう。