ペット消費の実態調査:犬と猫の餌の選び方と購入傾向
近年、ペット関連ビジネスが急速に成長しています。ペットを家族の一員として見なす人が増え、新しいサービスや商品が次々と登場しています。この背景を受け、朝日大学経営学部の附属研究機関であるマーティング研究所は「ペット消費に関する調査」を実施しました。この調査の結果をもとに、犬保有者と猫保有者がいかにしてペットフードを選び、どこで購入しているのかを詳しく見ていきましょう。
調査の概要
この調査は2025年3月24日から31日の間に実施され、全国の20代から50代の男女485名を対象にインターネット上で行われました。調査の目的は、ペットに関する消費者の情報収集や選択基準を明らかにすることです。
餌の選び方と購入傾向
ドライフードが主流
調査結果によると、ペットの餌は圧倒的に既製品が選ばれており、その中でもドライフードを選ぶ人が6割以上を占めています。特に犬と猫で調査した結果、犬保有者の62.3%がドライフードを選択する一方、猫保有者の64.5%も同様にドライフードを選んでいます。しかし、猫保有者においてはウェットフードを選ぶ割合がやや高く、犬は21.2%に対して猫は27.1%がウェットフードを選んでいます。これは、猫特有の飼育環境や好みに起因していると考えられます。
購入場所の選定
餌の購入場所は「ディスカウントショップ/ホームセンター」及び「ネットショップ」が主な選択肢で、いずれも40%以上の利用率を記録しています。また、スーパーやドラッグストア、ペットショップが続いています。興味深いことに、犬保有者の間では「ペットショップ」を好む傾向が見られるのに対し、猫保有者は値引きが多い業態を選ぶ傾向が強いということが明らかになりました。
選択基準は味とコスパ
餌の選定基準では「味・ペットの好み」が74.8%と圧倒的に支持され、次いで「原材料、成分、カロリー」が43.5%と続いています。特に、価格に関しては「コストパフォーマンス」を重視する人が多く、単なる「安さ」を求めるよりも高い数値が記録されました。特に猫保有者では、28.8%がコスパを重視しています。
ペット消費の変化と展望
今回の調査を通じて、ペットを家族として扱う飼い主が増えており、ペットビジネスも多様化してきたことがわかります。特に「食」に関しては、時短を意識する傾向が強まり、既製品の利用が目立ちます。ただし、犬と猫では既製品の選択肢や購入パターンに違いが見られることも特徴的です。また、既製品の選定には、厳選されたブランドの中から他の選択肢も考慮されることが多いことが判明しました。
まとめ
これからのペットビジネスは、消費者のニーズや属性に応じたきめ細やかなマーケティング戦略が不可欠です。消費者が何を求め、どのように選ぶのかを理解することで、ペット関連のサービスや商品も更なる進化を遂げるでしょう。この調査結果は、ペットビジネスが直面する現実的な役立つ指針になることでしょう。
詳しい調査データについては、
朝日大学マーケティング研究所をご覧ください。