ビーエイトシーが出所者支援に挑戦
福岡県に本社を構える株式会社ビーエイトシーは、日本財団の「職親プロジェクト」に採択され、出所者の自立を支援することになりました。このプロジェクトは、出所者が新たな人生を歩むために必要な就労機会を提供し、再犯防止を目的とした取り組みです。仕事を通じて社会復帰を果たす助けとなる仕組みが、今や日本中で注目されています。
日本財団の職親プロジェクトとは
日本財団が推進する職親プロジェクトは、出所者が社会復帰するための職場を用意する事業です。日本国内における出所者の再犯率は2020年時点で49.1%に達しており、働く場がないことが大きな要因の一つです。犯罪を防ぎつつ出所者の新たな一歩をサポートするために、全国の企業が「職の親」として活躍しています。
株式会社ビーエイトシーの参入背景
同社は障がい者の支援事業を中心に活動しており、さまざまな背景を持つ社員たちが共に働いています。障がい者雇用の経験を活かし、社会的マイノリティと支え合うことを基本に据えています。社員の育成や環境整備が評価され、職親プロジェクトへの参加が決まりました。出所者が新たに社員として力を発揮できる場所を提供する意思を固めています。
インタビュー:柴田公美香さんの挑戦
2024年11月よりビーエイトシーに勤務を開始した柴田公美香さんは、自身の経験を通じて大切にしていることがあります。彼女は福岡丸福水産に勤務し、周囲のサポートを受けながら日々の業務に励んでいます。仕事の内容としては、段ボールを組み立てたり、調理された魚を種類ごとに箱詰めしたりと多岐にわたります。
柴田さんは、「どの作業も簡単なようで難しいので、やりがいを感じています」と話します。彼女は周りの社員たちからの支援や、社長の励ましに感謝しつつ、自身の成長を実感しています。
相談できる環境の重要性
柴田さんは、入社して以来、相談できる環境の重要性を強く感じています。以前は、辛い時に相談することができず、心の負担が大きかったのですが、今は社員さんたちとコミュニケーションを取る中で、自己肯定感を高めることができているそうです。「毎日出勤できることが大切」と、周囲の支えを感じる中で、自分自身とじっくり向き合うことができるようになっています。
新たな目標とこれから
柴田さんは、今後の目標を明確に持っています。それは「毎日、きちんと仕事に行くこと」であり、その積み重ねが精神的・金銭的な自立につながると信じています。「再犯しないことが恩返し」だと考え、その信念のもと、仲間たちとの関係を深めていきたいとの意気込みです。
まとめ
株式会社ビーエイトシーは、出所者の自立支援を通じて、より良い社会作りを目指しています。柴田さんのように新たな生活を始める人々が、支え合いながら前に進む姿は、多くの人に勇気を与えています。このプロジェクトがますます広がり、多くの出所者が希望を持って生きられる未来につながることを期待します。