平和を祈る歌声が紡ぐ四世代の物語『LIGHT YEARS -幾光年-』
2023年の夏、東京有楽町で特別なミュージカル『LIGHT YEARS -幾光年-』が上演されました。著名な作曲家・都倉俊一氏が手がけるこの作品は、2025年に迎える終戦の80周年を前に、過去の悲劇から学び、平和を祈る思いを観客に届けるものです。
主演に大原櫻子を迎え、特別出演の松坂慶子も加わったこのトライアウト公演は、大盛況で終了。全3回の公演はすべて満席となり、観客の心を掴みました。
このミュージカルは、都倉の原作である『OUT OF THE BLUE』を基にしたもので、彼が30年間かけて再構築してきた作品です。特に焦点を当てているのは、長崎で被爆した母親ヒデコと、その娘ハナ、孫娘のヒデミの物語です。彼女たちの視点を通じて、被爆体験とその影響が描かれており、家族の絆と平和への思いが織り交ぜられています。
四世代の家族のドラマ
ミュージカルでは、長崎で原爆の悲劇に見舞われた3世代の女性が主人公です。ヒデコがアメリカ人の父の子を命懸けで出産し、娘ハナはその苦悩を抱えながら生きてきました。ハナの物語を語る松坂慶子のナレーションによって、満たされない過去の記憶が次第に明らかにされていきます。
ヒデミは、現代っ子として原爆の影響をほとんど知らず育った若者。彼女が家族の歴史を知りたいと懇願したことで、ハナは自身の過去と向き合うことになります。忘れ去られた真実を語ることで、家族の絆と愛の深さを再認識する彼女の姿は、多くの観客に衝撃を与えました。
平和のメッセージ
このミュージカルは、命の重みと平和の大切さを力強く訴える作品です。都倉俊一は「被爆体験を風化させてはいけない」と語り、平和への願いを込めて次の世代へ伝えることを目指しています。
メッセージ性の強いこの作品は、観客にとっても心に残るものになることでしょう。記憶の風化を防ぎ、次世代に伝える責任を改めて感じさせられる時間となりました。
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今後の展望
『LIGHT YEARS -幾光年-』は今後、日本各地そして国外での上演を予定しており、ますます多くの人々に感動を与えることが期待されています。
公演概要
- - 日時: 2025年7月31日(木)18:30~、8月1日(金)13:30~/17:30~
- - 会場: I‘M A SHOW(アイマショウ)東京都千代田区有楽町
- - 主催: 『LIGHT YEARS -幾光年-』 The Musical東京公演プロジェクト
これからも作品は進化し続け、観客と共に新しい感動を生み出すことでしょう。どうぞご期待ください。