キリン健康イノベーションファンドが注目のスタートアップに出資
キリンホールディングス株式会社のCVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」が、微生物データを利用したバイオものづくりを手がけるbitBiome社に出資しました。この出資により、キリングループの持つ豊かな発酵・バイオ技術とbitBiome社の独自な微生物遺伝子データベースが融合し、ヘルスサイエンスの新たな価値創造が期待されています。
bitBiome社とは?
bitBiome社は早稲田大学から生まれたスタートアップで、2018年に設立されました。環境中の微生物遺伝子を解析し、産業に活用できる遺伝子を見つけたり改良する技術を持っています。彼らの強みは、あらゆる環境に存在する微生物を1細胞単位で革新するゲノム解析技術です。AIやロボティクスを駆使した微生物遺伝子データの検索・改良プラットフォームにより、バイオものづくりの効率化が進むと見込まれています。
2024年8月には、海外企業との連携により、初となる自社製品の酵素スクリーニングキットが上市される予定です。このように、bitBiome社はバイオ分野での革新を追求し続けています。
CVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」の背景
このCVCファンドは、ヘルスサイエンスに関連する技術やビジネスモデルを持つスタートアップ企業に対する投資を目的としています。キリングループは、「食から医にわたる価値を創造する」という理念のもと、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を掲げています。このビジョンは、食や医療分野での事業を通じて持続可能な開発目標(SDGs)を達成することを目指しています。
環境への貢献と未来展望
バイオものづくりとは、生物の細胞や遺伝子を組み合わせ、人工的に生命機能を設計する新たな製造プロセスです。この手法は、従来の食糧生産や化学合成による物質生産といった方法の代替として期待されており、環境保護や持続可能性を意識した取り組みが求められています。キリンとbitBiome社の協力により、環境や社会に優しい製品の開発が進むことで、私たちの生活がより豊かになる未来が期待されています。
まとめ
キリンのCVCファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」が出資したbitBiome社は、革新的な技術を駆使してバイオものづくりを推進しています。これにより、ヘルスサイエンスの領域で新たな価値を生み出し、持続可能な社会の実現に向けて進化を続けることでしょう。今後の展開にも目が離せません。