ポーラ化成工業、自己再生する化粧膜技術の開発で美肌実現へ

ポーラ化成工業が実現した革新的な化粧膜技術

ポーラ・オルビスグループの一員であるポーラ化成工業株式会社が、壊れても自己再生する化粧膜技術を開発しました。これは、従来では難しかった水分の長時間保持を実現するもので、美容業界に新たな風を吹き込む可能性があります。

自己再生する化粧膜の重要性

健やかな肌を保つには、角層の水分をしっかりと保持することが不可欠です。スキンケア製品は角層からの水分蒸発を防ぎつつ、化粧膜内に水分を保持し、肌へ供給する役割を果たしています。しかし、手や服が化粧膜に触れたりすると、膜が崩れてしまい、その効果が損なわれる問題がありました。新開発の自己再生化粧膜は、これらの課題に対して効果的なソリューションを提供します。

弾力と再生力の両立

この技術開発において、まずは流動しない膜を形成できるポリマーを探しました。最初の試みでは膜の弾力を測定し、膜が崩れた際に再生する能力を確認。弾力性と再生力の異なるポリマーを組み合わせることで、理想的な化粧膜の構造が確立されました。

ポリマーの最適な組み合わせにより、弾力がありながらも高い再生力を持つ化粧膜が実現しました。さらにこの膜は、通常のポリマーに比べて1.4倍の水分を保持することが可能で、肌の保湿力を向上させます。

水分保持力と強化された弾力

研究では、32℃の環境下で化粧膜の水分蒸発速度を測定しました。その結果、ポーラ化成工業の作成した自己再生化粧膜は、従来のものに比べ水分保持力に優れていることが明らかになりました。また、膜自体の弾力も向上し、肌へのフィット感を向上させるとともに、潤滑性も備えています。

これにより、化粧膜が肌に与える保護効果が高まり、外部からのダメージを軽減することが期待されます。