七夕の世界を映した夏の和菓子
七條甘春堂から毎年夏に登場する限定商品「京羊羹 天の川」。1865年に設立されたこの老舗京菓匠が手掛けるこの羊羹は、夏の夜空に浮かぶ天の川を美しく再現した一品です。夏の風物詩である七夕を和菓子で表現したこの作品は、見た目の美しさだけでなく、そのストーリーも特別です。
夏の夜空を楽しむ
夏の夜、空を見上げれば、漆黒の背景に輝く星々が印象的です。天の川はその中でも特に神秘的で、古くから多くの人々に愛され、願いを託されてきました。この幻想的な景色を七條甘春堂は和菓子で表現し、多くの人々に夏の夜の静けさや美しさを届けています。
「京羊羹 天の川」は、茶色の小倉羹を大地に見立て、その上に白色の味甚羹、さらに青と赤の琥珀羹を重ねて作られています。これにより、混ざり合う色彩がまるで星空のように見え、さらに銀箔が散りばめられて、天の川の輝きまで再現されています。
先代堂主の情熱
このユニークな羊羹の販売は約30年前から始まりました。当初、社内からの「新しい夏の和菓子を作ってほしい」という要望を受けて、先代の堂主が開発に取り掛かりました。そして、平安時代から親しまれてきた七夕をテーマに決め、天の川の美しさを羊羹に込めました。
ところが、完成した「京羊羹 天の川」は見た目の青さがあるために、当初はお客様に受け入れられず、販売中止の危機に直面しました。それでも先代堂主は自身の感性を信じて販売を続け、結果的にSNSで話題になったことで、人気商品へと成長を遂げました。この逆境を乗り越えたストーリーは、多くの人々に感動を与えています。
商品の詳細
「京羊羹 天の川」は、200gの1棹が1,512円、100gの半箱が810円で販売されています。どちらの商品も日持ちは25日間ありますが、限定商品であるため、完売し次第販売が終了しますので、早めの購入をお勧めします。
店舗情報とオンラインショッピング
七條甘春堂の本店は京都に位置し、営業時間は午前9時から午後5時30分まで。さらに東京都の北千住マルイや京都の伊勢丹店、伏見にも店舗があります。また、公式オンラインショップも運営しており、自宅で手軽に購入できます。
まとめ
「京羊羹 天の川」はその美しさだけでなく、先代堂主の情熱と願いが込められた逸品です。毎年夏を迎えるたびに、ぜひこの特別な羊羹を味わってみてはいかがでしょうか。浴衣姿での七夕を楽しみながら、和菓子を味わうひとときは、心に残る特別な体験となることでしょう。