新春の欧州ツアー
2025-01-16 18:31:08

バッハ・コレギウム・ジャパンの初の欧州ツアー、鈴木優人が《レクイエム》公演を実施

2025年1月、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)が首席指揮者の鈴木優人を率いて、フランス、スペイン、ドイツ、オランダの4カ国7都市を巡る欧州ツアーを開催します。このツアーは、鈴木優人がBCJを率いる初の海外公演であり、音楽界における重要な節目となります。2024年夏に行われたBBCプロムスで高い評価を受けたことを受け、より多くの観客にその演奏を届ける機会として位置づけられています。

今回のツアーでは、特にモーツァルトの作品に焦点を当て、鈴木優人自身が補筆校訂した《レクイエム ニ短調》を演奏します。この公演はモーツァルトの誕生日にあたるため、特別な意味を持つイベントとなるでしょう。

鈴木優人は「このツアーで《レクイエム》を演奏できることは、私にとって名誉であり挑戦です。特に父・鈴木雅明との共演は、世代を超えた音楽の旅を象徴する特別な体験になると感じています。モーツァルトの素晴らしい音楽をヨーロッパの皆様にお届けできることに大いに期待しています。」とコメントしました。

鈴木優人が手がけた《レクイエム》の補筆校訂版は、1960年に発見されたフーガの断片を取り入れた新しい解釈を示しています。これは2014年に鈴木雅明とBCJによって録音され、英国の音楽雑誌で高評価を得るなど、その音楽的価値が幅広く認知されています。鈴木優人は「私の補筆校訂版は《レクイエム》の理想形を目指すものではなく、これまでの演奏史に新たな選択肢を提案するものです。このツアーを通じて、多くの方々にこの版を聴いていただけることを嬉しく思います。」と語ります。

さらに、今回のツアーにはソプラノのキャロリン・サンプソン氏や、アルトのマリアンネ・ベアーテ・キーラント、テノールの吉田志門氏、バスのクリスティアン・イムラー等、豪華なソリストも参加します。これらのアーティストは2024年の欧州ツアーでも共演し、高い評価を得た経歴を持っています。

特に注目したいのは、再びパリでの公演が行われることです。2022年に行った公演が完売になったことから、今回も早期に完売していることが確認されています。また、鈴木優人にとって特別な意味を持つオランダ・デン・ハーグでの公演も予定されており、彼の故郷での演奏に対する期待が高まっています。

BCJは今年、創立35周年を迎えます。その記念すべき年の幕開けともなるこの欧州ツアーに、ぜひ多くの方々が訪れてほしいと思います。ツアーのスケジュールは以下の通りです。

1月21日(火) パリ(フランス)
1月22日(水) マドリッド(スペイン)
1月23日(木) バルセロナ(スペイン)
1月24日(金) トゥールーズ(フランス)
1月30日(木) フローニンゲン(オランダ)
1月31日(金) デュッセルドルフ(ドイツ)
2月1日(土) デン・ハーグ(オランダ)

このツアーのプログラムとして、モーツァルトの交響曲第40番 ト短調 K. 550、《レクイエム ニ短調》K. 626 鈴木優人補筆校訂版、アヴェ・ヴェルム・コルプス ニ長調 K. 618が演奏予定です。音楽を愛する全ての人にとって、見逃せないイベントになることでしょう。


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