オイシックスが福山市と画期的な連携
オイシックス・ラ・大地株式会社は、海洋環境の改善を目指し、広島県福山市と「海洋環境改善に向けた個別連携協定」を締結しました。この取り組みは、福山市で異常に増えたアイゴを有効活用することを目的としています。特に、地球温暖化による海水温上昇で、アイゴの存在が地域漁業に影響を及ぼし、磯焼けを引き起こすことから始まったこのプロジェクト。
アイゴの増加とその影響
福山市は瀬戸内海に面した都市で、有数の養殖海苔の産地として知られています。しかし近年、海水温上昇に伴いアイゴが異常繁殖し、藻場の食害を引き起こしています。アイゴは海藻を食べるため、その過剰な増殖は藻場の減少を招き、漁業活動にも深刻な影響を与えています。このような状況を改善するため、オイシックスは福山市と協力し、持続可能な漁業のモデルを構築することを目指します。
個別連携協定の内容
本協定の主要な取り組みは、漁獲したアイゴを商品化し、地域漁業者の収入の安定を図ることです。地元の田島漁協が内臓の処理といった一次加工を行い、オイシックスがアイゴを買い取り、商品化に繋げる予定です。まずは新商品として、香草オイルで熟成させたアイゴのコンフィを開発し、食材とレシピをセットで販売するミールキット「Kit Oisix」へのメニュー化を考えています。
藻場再生と漁業者への期待
アイゴの漁獲を通じて藻場の食害が軽減されれば、磯焼けが改善され、地域の漁業活動の安定にも繋がります。それにより、他の魚種の漁獲量向上が見込まれ、漁業者の収入も安定することが期待されています。また、この取り組みを通じて新しい食習慣の提案も行い、アイゴをもっと身近な食材にしていく計画です。
新商品の提供と発売日
協定に基づき、オイシックスは2025年11月6日から「香草オイルで熟成させたアイゴのコンフィ」をOisixで販売開始します。この商品は、内臓処理されたアイゴを丁寧に加工し、使いやすく仕上げたものです。解凍するだけでなく、湯煎や料理にも活用可能で、多様な食べ方を楽しめます。
まとめ
オイシックスと福山市の連携によるこのプロジェクトは、地域の特性を活かしながら持続可能な環境改善に向けた新たな挑戦です。この取り組みを通じて、アイゴが持つ新しい可能性が引き出され、食卓に新たな風が吹くことが期待されます。これからも、サステナブルな未来に向けた動きに注目です!