企業の防災意識調査から見えた新たな備蓄の課題と提案
株式会社キングジムが9月1日の防災の日に合わせて実施した「企業の防災」に関する意識調査から、多くの企業が抱える防災備蓄への不安や、備蓄の実態についての重要な情報が明らかになりました。本記事では、調査結果をもとに防災備蓄の現状と、キングジムの新ブランド『KOKOBO』の提案について詳しくお伝えします。
防災備蓄率は約8割 しかし実用性に不安
調査によると、約79.3%の企業が防災備蓄を行っているとの結果が出ました。しかし、「いざという時に使える状態か?」という問いには、約半数の企業が不安を感じていると回答。これには、「どこにあるかわからない」といった声も多く、単に形式的に備えているだけでは足りない現実があることが浮かび上がりました。多くの企業が、実際の運用面において大きな課題を抱えていつのです。
防災備蓄に不安を感じる企業は約6割
調査では、約6割の企業が何らかの不安を抱えていると回答。その理由の一つは、「点検・更新ができていない」とするもので、51.2%がこれを挙げました。このように、多くの企業が「備えるべきだ」という意識は持ちながらも、その実行と継続については十分でないことがわかります。
多様化する働き方と防災備蓄スタイル
働き方の多様化に伴い、企業ごとに防災備蓄スタイルが分かれています。最も多いのは「全社で一括管理」という方法で58.7%でしたが、フロア単位での管理や個人による管理も見られました。このように、各企業はその環境や文化に応じた防災備蓄の実践に努めています。
理想的な防災備蓄は「使いやすさ」と「省スペース」
調査により、企業が防災備蓄に求める条件として挙がったのは、「使いやすさ」「省スペース」「簡単管理」の3つです。中でも51.5%の企業が「すぐ使えること」を最も重視しており、日常業務の中でも手間なく運用できる備蓄が重要視されています。
新ブランド『KOKOBO』で防災に一歩前進
このような背景を受け、キングジムが立ち上げたのが新防災ブランド『KOKOBO』です。「ここにぴったり」「個々が使える」「ここぞというときに役に立つ」という理念のもと、日常に溶け込む防災用品を提案しています。特に、収納効率が高く、直感的に扱いやすいデザインが特徴であり、各企業の防災管理の効率を高めることを目的としています。
例えば、A4サイズに統一された「災害対策セット」は、限られたスペースに収まりやすく設計されています。また、ピクトグラムやイラストを用いた視覚的なデザインにより、誰でも容易に扱えるように工夫されています。
新商品情報
2025年8月5日には新商品が発表され、具体的には「縦横使える防災テント」「屋根が開く防災テント」「自動で膨らむ防災ベッド」「災害トイレセット」など、避難生活に必要不可欠なアイテムがラインナップされる予定です。これにより、企業はより良い防災対策を講じることが可能となります。
まとめ
キングジムの調査結果と新ブランドの登場は、防災備蓄の重要性とともに、その形が進化していることを示しています。企業がより実効的な防災対策を講じ、いざというときに備えることで、安心して働ける環境を実現していくことが求められています。