フラメンコ・コンテンポラリーの創造力、双子姉妹の『ANTÍPODAS』
日本初上陸を果たす双子姉妹、フロレンシア・オスの舞台『ANTÍPODAS』。この作品は、フラメンコの新しい波である「フラメンコ・コンテンポラリー」の代表作として名高く、深いテーマ性と美しいビジュアルで観客を魅了しています。2021年のヘレスのフラメンコ・フェスティバルでデビューし、新人賞を受賞したこの作品は、以来、国内外の多くのダンスフェスティバルで評価されています。
『ANTÍPODAS』というタイトルは、対蹠地、つまり地球の反対側を意味します。フロレンシアと彼女の双子の姉妹であるイシドラ・オリアンの共演は、この作品の要です。フロレンシア自身は、幼少期の思い出や姉妹としての関係を基に作品を作ったわけではないと言いながらも、それらが自然に作品に影響を与えたと話しています。この双子の存在は、テーマである「二重性」、すなわち自己のアイデンティティの探求や「自分自身になる」旅路をより深く、かつリアルに表現しています。
フロレンシアの舞台は、現代的でミニマルな美しさを追求しています。装置はシンプルかつ洗練されており、淡いアースカラーを基にした色使いで、視覚的な美しさを引き立てています。この舞台は豪華な装飾とは対照的に、繊細な芸術性が宿る場所となっています。抑えめの照明と、余計な演出のない舞台設計により、観客は真正面からこの作品の世界観に没入することができます。
音楽もまた重要な要素です。フラメンコのリズムだけでなく、クラシック音楽や南米の地域音楽のクエカも織り交ぜ、心地よい靴音やパーカッションが空間を彩ります。さらに、自然の音―鳥のさえずりや虫の声―が融合し、観客は耳を傾けながらダンスの世界に引き込まれることでしょう。
この特別な公演は、親密な雰囲気の杉並公会堂の小ホールで開催されます。双子の姉妹が織り成すフラメンコの神秘的な世界に近づける珍しい機会であり、衣装の擦れる音まで聞こえる距離での迫力あるパフォーマンスをぜひ体感してください。
公演の詳細は以下の通りです。
- - 作品名: ANTÍPODAS(アンティポダス)
- - 出演: フロレンシア・オス、イシドラ・オリアン
- - 上演時間: 約50分
- - 監督: ダビ・コリア
- - 振付: フロレンシア・オス
- - 音楽: イシドラ・オリアン
- - 日程: 7月14日、15日の2日間、計3回の公演
- 7/14 (月) 19:30
- 7/15 (火) 15:00 / 19:00
- - 会場: 杉並公会堂 小ホール
- - チケット料金: S席 13,800円 / A席 12,000円 / B席 8,800円
フロレンシア・オスとイシドラ・オリアンの共演による、かけがえのないフラメンコ作品『ANTÍPODAS』。この貴重な体験をお見逃しなく! 詳細は公式サイト(
DESEADO)をご覧ください。