自主制作映画『レンタル家族』が全日満員大ヒット、予約殺到の理由とは？

近年、映画界では興行成績が芳しくない報道が多い中、自主制作映画『レンタル家族』が異例の事態を引き起こしました。12月6日より新宿K's cinemaでの1週間限定上映が開始されると、全ての回が満員になるという快挙を達成したのです。この映画の制作には、上坂龍之介監督の独自の視点が光ります。

『レンタル家族』は、第23回中之島映画祭でのグランプリ受賞をはじめ、ハンブルク日本映画祭など複数の国際映画祭でのノミネート実績を持っています。この映画が描くテーマは、「つながり」であり、その中から真の絆が生まれる瞬間を掘り下げていきます。

ショックな予約殺到

プロモーションが開始されると、公式HPからのウェブ予約が、なんと開始3日後の深夜0時を迎えると同時に殺到。予想以上のアクセス集中により、サーバーダウンというニュースが飛び交いました。この現象は、自主映画としては大きな快挙と言えるでしょう。今後、2026年の本公開に向けて、さらなる情報が公式HPで発表される予定です。

映画のあらすじ

『レンタル家族』は、東京で働く洋子（演：荻野友里）が主人公です。彼女は仕事に追われる日々を送りつつ、母・千恵子の介護を父・忠勝と共に行っていました。千恵子は認知症を患っており、症状は進行していく一方です。

仕事の関係で紹介された「レンタル家族」というサービスに興味を抱く洋子ですが、初めは戸惑いを隠せません。しかし、レンタル夫として派遣された松下豪と心が通じ合うことで、物語が展開していきます。松下は洋子の母に知っている人として接することを提案し、彼女のために家族を演じることで新しい形の絆を育てていくのです。

この中で、洋子は自分と家族を取り巻く新しい現実を受け入れ、苦悩しながらも前に進んでゆく姿が描かれます。意地を張らずに人とのつながりを感じながら、日々の生活を乗り越えていく姿には、多くの共感を呼ぶ場面が散りばめられています。