新世代ガレージロックデュオ、PACIFICAの最新情報
アルゼンチン出身のインディーロックデュオPACIFICA(パシフィカ)が、待望のセカンドアルバム『In Your Face!』をリリースしました。このアルバムは、TAG Music(The Orchard)から配信されています。アルバムには、彼女たちの個性が色濃く表現されたトラックが詰まっており、特にフォーカス曲「Indie Boyz」は彼らの音楽スタイルをストレートに示しています。
アルバム『In Your Face!』の魅力
「Indie Boyz」は、日常の中での皮肉やカジュアルな恋の感情を描いた楽曲で、ドラムとベースが効いたリズムに乗せて、夜の浮かれた気分をお届けします。「これは詩ではなく、バイブスなのです」とメンバーは語るように、楽曲には感情が溢れています。
歌詞の中では、冗談から始まったエピソードが展開され、この1曲が彼女たちの真実味を語っています。アダムは、「遊び呆けた1週間が、実は私たちが書いた中で最も素直な曲になりました。私たちは生きていると実感したいと歌っています」と振り返ります。
初作『Freak Scene』が彼女たちを不安のアンセムへと導いたのに対し、今回の『In Your Face!』はより深い内面が探求されています。13曲収録のアルバムでは、欲望や罪悪感、友情と愛の矛盾が言葉に込められており、そこにはユーモアが散りばめられています。
特徴的なトラック
「Fixer Upper」では自己認識を持って過去の厳しい関係を振り返り、「Just No Fun」ではドラマチックな関係を求める気持ちが歌われます。また「Gravity」では、失恋を笑顔で隠す姿が印象的で、現代的な愛の姿を浮き彫りにしています。
全体を通して光沢と粗さ、親密さと爆発性が絶妙なバランスで表現されており、まるで摩擦から生まれる友情を楽しんでいるかのようです。
PACIFICAの成り立ちとライブ
PACIFICAは、ザ・ストロークスへの共通愛から始まったYouTubeのカバープロジェクトからスタートし、ファンの支えによってニューヨーク旅行を実現、瞬く間にオルタナティブロックの新星となりました。彼女たちは、セイント・ヴィンセントやフランツ・フェルディナンドらと共演し、北米や欧州、南米で大規模な公演を成功させています。
この秋にはアメリカやラテンアメリカ、そして日本でのライブツアーが予定されています。特に、12月には東京(代官山SPACE ODD)と大阪(Music Club JANUS)でのヘッドライナー公演が控えており、東京公演は既にソールドアウトとなっています。アダムは、「このアルバムは友情がリアルタイムで育まれる様子を示しています。私たちはその脆さや馬鹿げた部分を祝福しています」と語ります。
まとめ
PACIFICAは、新作アルバム『In Your Face!』で新たな一歩を刻み、オルタナティブミュージックシーンにおいて確固たる地位を築いています。自滅を自己発見へと変え、混沌をカタルシスへ昇華させる彼女たちの音楽が、これからどう進化していくのか、一人一人の音楽体験がどのように響くのか、今後も目が離せません。