株式会社成和化成が国際化粧品技術者会連盟の学術大会で新研究成果を発表

株式会社成和化成、国際化粧品技術者会連盟学術大会での新たな成果

株式会社成和化成は、2025年9月15日から18日の間、フランスのカンヌにて開催される第35回国際化粧品技術者会連盟（IFSCC）学術大会で注目の研究成果を発表しました。この大会は、化粧品業界における科学的知見をひらく重要なイベントであり、成和化成からの発表は業界内でも期待されています。

発表内容の詳細

成和化成は、以下の3つの研究発表を行いました。

1. 表皮レチノールによる老化防止

発表タイトル: Epidermal retinol prevents aging by protecting epidermal stem cells - The key role of BCO1

この研究では、表皮に存在するβカロテン変換酵素（BCO1）が、表皮角化細胞内でのレチノールの生成に重要な役割を果たすことを示しています。BCO1の働きにより、レチノールが достатに供給されることで、表皮の老化を防ぐ可能性があることがわかりました。さらに、ビタミンC誘導体であるiVC® 3LGAがBCO1の発現低下を防ぐ効果が確認され、これが表皮老化に対する新たなアプローチとなることが期待されます。

2. 低分子両親媒性物質によるキューティクル剥離の抑制

発表タイトル: Suppression of Cuticle Peeling by a Low Molecular Weight Amphiphilic Substance

髪のキューティクルは、日々のダメージによって剥がれ落ちてしまうことがあります。この発表では、低分子量の両親媒性物質Aminoreact® TsVが、キューティクルを剥がれにくくし、枝毛を抑制する効果を示しました。従来のコーティング方法とは異なり、この新しい原料は髪の質感を保ちながら、ダメージから守ります。

3. マイクロカプセル技術による日焼け止め処方の革新

発表タイトル: Microcapsules with a high content of solid UV absorbers made in silk-silicone hybrid polymers facilitate O/W sunscreen formulations

紫外線吸収剤の使用が規制される中で、固体紫外線吸収剤を高濃度でカプセルにする技術が開発されました。このマイクロカプセルは、スムーズなサンスクリーン処方を可能にし、感触や安定性も向上させることが確認されています。これにより、紫外線から肌を守る新たな選択肢が増えるでしょう。