エジプト初！100校での日本型音楽教育を実現する取り組み

エジプトでの日本型音楽教育の導入

近年、音楽教育は子どもたちの成長の重要な要素とされています。その中でも、ヤマハ株式会社が取り組む「日本型音楽教育」がエジプトの公立小学校に試験的に導入されることになりました。この取り組みは、2023年に開催された第9回アフリカ開発会議（TICAD9）で発表され、エジプト教育・技術教育省との協力覚書が締結されることで実現しました。

当社は、音楽を通じて子どもたちが心豊かに成長することをサポートすることを目的としています。2015年から新興国を中心に展開してきた「スクールプロジェクト」では、エジプトを含む多くの国で音楽教育の普及を進めてきました。これまでに425万人以上の子どもたちに楽器演奏や音楽の機会を提供してきた実績があります。

エジプトでの音楽教育の現状

エジプトでは、2021年11月から「エジプト日本学校」と呼ばれる50校で、2,800名の児童を対象にリコーダーを用いた音楽教育が試験的に導入されています。このプログラムでは、器楽だけでなく、歌唱や鑑賞、音楽づくりといった多様な分野が取り入れられています。また、新しい教育方針に基づき、ペアワークや探求活動を重視した「主体的・対話的で深い学び」を実現することにも焦点を当てています。

今回の覚書の締結により、100校への音楽教育の導入が進められることになり、さらなる成果が期待されます。エジプトの一般公立小学校における音楽教育の発展は、国の教育水準や子どもたちの情操教育にも大きな影響を与えるでしょう。

TICAD Business Expo ＆ Conferenceでの発表

また、TICAD9の一環として開催されたビジネスエキスポでは、ヤマハの「スクールプロジェクト」や、タンザニアでの森林資源エコシステム構築を目指す「おとの森」が紹介されました。これにより、音楽教育を通じて持続可能な開発や平和の推進に寄与する意義が広まることが期待されています。

SDGsとの関連

この取り組みは、持続可能な開発目標（SDGs）とも深く関わっています。具体的には、教育の質の向上、人や国の不平等の解消、平和の実践、そして国際協力を通じた目標達成が重要なテーマとされています。音楽教育を通じて、子どもたちの非認知能力の育成を図り、各国の教育事情に寄り添った音楽普及のビジネスモデルの構築が目指されています。

以上のように、エジプトでの日本型音楽教育の導入は、子どもたちの成長を支える大きな一歩です。今後の展開が楽しみですね。