白糠町の挑戦
2026-07-30 11:36:50

北海道白糠町で過去最高のキクラゲ収穫へ向けた挑戦

新たな特産品、白糠町のキクラゲ



北海道白糠町の「北海道ハルカ カルㇱの森」が、今年度のキクラゲの収穫期を迎えました。開園から4年が経ち、ついに過去最高の収穫量を見込む。この農園の名前である「カルㇱ」は、実はアイヌ語で「きのこ」を意味します。

2022年に130本の菌床から始まったキクラゲ栽培は、年々その規模を拡大し、2026年には約900本を目指しています。特に、白糠町における新たな特産品としての期待が高まっています。

異業種からの挑戦



「カルㇱの森」を運営する黒田朋枝さんは、実は自動車部品会社の経営者です。彼女の夫とともに、新规事業を模索する中で、2019年に岐阜県のきのこメーカーの記事に触発され、キクラゲ栽培に挑戦を決意しました。

「その記事には、自然環境を利用した栽培方法が記されていて、特にキクラゲの国内流通が少ないことが気になりました。」黒田さんは、岐阜県へ足を運び、現地の栽培方法を学ぶことにしました。

自然開放農法


黒田さんが見たのは、温度管理された密閉施設ではなく、風が通り抜ける解放されたハウスでした。そこで実践されていたのは、燃料を使わずコストを抑えつつ環境にも優しい「自然開放農法」です。「私たちは、きのこが育つお手伝いをしているだけです。」と彼女は語ります。

実家で新たなスタート



黒田さんが育った白糠町の実家は、かつて酪農を営んでいた土地。離農から数十年経つも、土地はそのまま残っていました。「キクラゲは高温多湿な環境を好むため、北海道の気候では栽培が難しいと言われていました。しかし、夫と一緒にハウスを手作りし、岐阜から菌床を取り寄せて実験を始めてみると、意外にも順調に育ってくれました。」

地域によって異なる気候に助けられ、旧酪農の土地はキクラゲ栽培に適した条件をもたらしました。特に、太平洋に面した山あいの立地は晴れた日が多く、湿度も保たれており、キクラゲの生育には最適でした。

伝えたい「旬」の美味しさ



2022年には130本から始まった栽培は今、900本規模へと成長しました。黒田さんは、毎日、成育状況を確認しながら、自然環境に合わせた細やかな調整を行っています。「一番おいしい旬のキクラゲを届けたい」と願っています。

収穫は毎年6月から10月の間に行われ、黒田さんは「自然界のきのこが人間の手で育てられるわけではありません。私たちは自然の力を信じ、その環境を整えているだけです。」と語ります。

環境と共生する栽培方法



カルㇱの森では、必要に応じて壁面を開放できるハウスを使用しており、その日の気温や湿度に合わせて調整します。これにより、キクラゲが育ちやすい条件を保つことができています。大量生産とは真逆のアプローチですが、この考えが根幹にあります。

黒田さんは、収穫されたキクラゲが大人の手の平ほどの大きさで肉厚であることからも、その品質の高さを証明しています。カルㇱの森の挑戦は、白糠町の新たな特産品として、今後さらに期待を集めていくことでしょう。

そして、彼女の取り組みは、白糠町の地域資源を活かし、持続可能な形での農業の未来を築く一助となっています。貴重な自然環境で育てられたキクラゲと、その裏にあるストーリーを知って、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか?


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