博多の初夏を感じる和菓子販売会
博多の街に初夏が訪れると同時に、地元の風情を感じられる特別なイベントがやってきます。それは「博多水無月販売会」。この期間限定の和菓子は、博多の夏を代表する涼菓として親しまれています。2025年6月12日から6月15日までの4日間、博多町家ふるさと館の物産棟「hakatakara」で行われ、この場で初めて博多の水無月が一堂に会するのです。
博多水無月の背景と魅力
「博多水無月」は1999年に、博多の和菓子文化を活かすべく、福岡市の和菓子組合の有志によって生み出されました。そのスタイルは、古くから伝わる京都の水無月にインスパイアされたもので、職人の技と個性を感じることができる一品です。しかし、ただの和菓子ではありません。その背後には、職人たちの情熱や地元の風習が根付いていることを忘れてはいけません。
毎年夏越の祓(なごしのはらえ)に合わせて、邪気を払い無病息災を祈るために食べられ、この伝統は博多の人々にとって特別な意味を持っています。「これを食べないと夏が来ない」と言われるほど、地域に密着した存在なのです。
出品店舗と商品内容
販売会には3つの老舗和菓子店が参加し、それぞれ8種類の博多水無月を販売します。「和菓子処 兎月」からはあじさい、玉露、小豆といった旬の素材を使用した涼菓が提供され、「富貴」では三昧、蓮わらび、小豆を、地域の素材を大切にした繊細な一品が揃います。「御菓子司 梅家」からは本わらびとブルーベリーが登場し、バリエーション豊かなお菓子が楽しめるチャンスです。
イベントのアクセス
博多町家ふるさと館は、築100年以上の歴史を持つ町家を活用した素敵な空間で、博多の文化や暮らしを紹介する場所です。地下鉄祇園駅から徒歩約5分、博多駅からは徒歩約15分とアクセスも良好。ぜひ、日常の喧騒を忘れて、静かな町家で和菓子を味わいながら博多の文化に触れてみてはいかがでしょうか。
この4日間は、博多の夏の風物詩とも言える和菓子を堪能し、ふらりと立ち寄ることで町の歴史や職人の熱意を実感できるまたとない機会です。皆さんもこの特別なイベントに参加し、思い出深い初夏を過ごしましょう!