明治大学での新たな試み「生理セミナー」
2024年12月16日、明治大学で初となる「生理セミナー」が開催され、参加者全員が生理を通じて現代のジェンダー課題について深く学ぶ機会が提供されました。このセミナーは、株式会社Be-A Japanが運営する女性支援ソーシャルプロジェクト「GBA(ジービーエー)」の一環として、明治大学学生保健委員会の主催により実現しました。
セミナーの目的と背景
明治大学は1929年に女子部を設立し、以来長い歴史を通じて女性教育を推進してきました。現在、ジェンダー平等に向けた取り組みが進む中、同大学で行われた生理セミナーは、学生たちが自身の健康やキャリア形成に関する理解を深める重要な機会となることを目指しました。
セミナーの内容と流れ
この日のセミナーは、Be-A Japanの代表・髙橋氏と商品開発責任者・中村氏が登壇し、4つのセッションで構成されました。
1. 生理を知る:身体と文化の視点
最初のセッションでは、生理についての基本的な知識を伝え、今も残る女性の身体に対する誤解や偏見について考察しました。生理がタブー視されてきた歴史や文化的な背景も取り上げられました。
2. 生理用品ワークショップ
次に行われたワークショップでは、参加者自身がナプキンや吸水ショーツに触れ、その特性や使用方法について学ぶ機会がありました。初めて吸水ショーツを体験した参加者はその吸水力に驚き、普段は接しない生理用品への理解を深めました。
3. ジェンダー格差の考察
このセッションでは、「生理は女性の問題」とされがちな状況や、無意識のうちに生じるジェンダーバイアスについて議論されました。生理の貧困に関する問題も取り上げられ、単なる経済的な視点だけでなく、知識の不足がもたらす影響についても意見が交わされました。
4. アクションプランのディスカッション
最後のセッションでは、小グループに分かれてディスカッションを行い、「生理を理由に学校や職場を休むことを許可すべきか」というテーマについて意見交換が行われました。参加者の中には、「体調不良」として休暇を取れる制度の必要性や、女性が男性が主体の職業で活躍するための方策についても熱心に話し合う姿が見られました。
参加者の反響
セミナー後には、参加者から多くの感想が寄せられました。ある女性学生は、「生理の貧困について、恥ずかしいという風潮がまだ根強いと感じた」と述べ、また男性参加者は「初めてナプキンを触り、その重要性を実感した」との声を寄せました。このように、性別を問わず多くの学生が率直に体験や意見を交換する場となったことが印象的でした。
今後の展望
今回のセミナーを通じて、参加者がジェンダー課題はもちろん、生理に対する理解を深め、今後のキャリア形成に繋がることが期待されます。Be-A Japanは引き続き、GBAプロジェクトを通じて、ジェンダー平等と女性の健康をテーマにしたセミナーを拡大していく予定です。明るい未来に向けて、こうした取り組みが社会全体に広がることを願っています。