フェンディが魅せる新たなクリエイティブの世界
イタリアのラグジュアリーブランド、フェンディが2025年4月、ミラノデザインウィークで特別なプロジェクトを発表します。イギリス人デザイナー、ルイス・ケメノエとのコラボレーションにより誕生したのは、限られた数量で販売される特別な「ピーカブー ソフト ミディアム」バッグです。このバッグは、モンテナポレオーネ通りにあるフェンディストアで、限定5点のみの販売予定です。
バッグの特徴とデザイン
この「ピーカブー ソフト ミディアム」バッグは、フェンディの職人たちによって丁寧にカットされたレザーを使い、ジャケットのパターンを基にしたパッチワークデザインが施されています。ルイス・ケメノエが提案した新たなデザイン要素として、内側の木材の質感が特に注目されています。さらに、フェンディ カーサの「アエニグマ」コレクションに合わせて、金属パーツも特徴的に使用されています。
バッグを開くと、隠れていた木材の質感が姿を現し、独自の温もりを感じることができます。これに加え、シルバーと真鍮でできたクロージャーは、家具デザインと融合した要素を持っています。これにより、バッグはただのファッションアイテムにとどまらず、デザインの一部として楽しむことができるのです。
フェンディ カーサとの対話
今回の展示は、フェンディのチャレンジングな姿勢を示しています。ルイス・ケメノエは、スカラ広場に位置する「フェンディ カーサ」ストアのコンセプトキュレーターとしても活動しており、ここでは12のウィンドウが特設され、約1ヶ月間にわたり「アエニグマ」コレクションが展示される予定です。このコレクションには、ユニークなデザインのチェアやキャビネット、ランプなども含まれており、目を引きます。
特に「アエニグマ」という名称には、ラテン語で「謎」を意味する言葉が使われており、既存の枠にとらわれない新たな解釈が盛り込まれています。このコレクションは、制作過程を丁寧に分析する機会を提供し、ボックスジョイントがどのようにフェンディの「FF」ロゴにつながるのかを考察させるでしょう。
物質における二元性
フェンディの作品群には、素材の二元性が明確に表現されています。木や石などの有機物が金属加工物によって補強され、強靭さと美しさを兼ね備えています。特に注目すべきは、「フェンディ チェア」に使用されている異素材の融合です。一方は主に真鍮、もう一方はアルミニウムという異なる素材感が、見る者の目を引きつけます。
卓越性とハンドメイドの哲学
フェンディは常に卓越性、クリエイティビティ、品質、そしてハンドメイドの価値を重視しており、今回の展示でもその哲学が色濃く表れています。限定版の製品に込められた情熱は、ファッション業界において新たなクリエイティビティを生み出し、ファンからの支持を集めています。
このミラノデザインウィーク2025でのフェンディの展示と、ルイス・ケメノエによる特別な「ピーカブー ソフト」バッグは、デザインの未来を感じさせる絶好の機会です。ぜひ、訪れてその魅力を直接体験してみてください。