2025年5月、フランスのカンヌで開催される第78回カンヌ国際映画祭において、日本のクリエイターたちが制作した作品がオフィシャル部門に選出されるという快挙がありました。特に、特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)が官民連携で支援した監督やプロデューサーによる作品が、この名誉ある選出に関与しており、業界内外での注目が集まっています。
今回選ばれた日本映画は全部で7作品あり、そのうち5作品はVIPOが文化庁や経済産業省からの委託を受けて実施した人材育成や海外展開の支援事業に参加したクリエイターによって製作されました。VIPOは日本映画の国際展開とクリエイターの人材育成に力を入れており、特に昨年には監督の山中瑶子による『ナミビアの砂漠』が選出されたことで、これまでの取り組みの成果が顕著に表れました。
このカンヌ国際映画祭に選出された作品の中でも特に注目すべきは、以下の3作品です。
『ルノワール』
監督・脚本の早川千絵が手掛けたこの作品は、コンペティション部門に選出され、2025年6月20日に全国公開される予定です。主要キャストには鈴木唯、石田ひかり、中島歩などが名を連ねており、VIPOの支援があったことも大きなポイントです。早川監督はこれまでの様々なプロジェクトに参加し、国際的な評価を高めてきました。
『遠い山なみの光』
原作はノーベル文学賞作家カズオ・イシグロの作品をベースにし、監督の石川慶が手掛けています。ある視点部門に選出され、2025年9月5日に公開が予定されており、幅広いキャストと共に新たな表現を模索しています。VIPOは彼の支援にあたり、国際展開の重要性についての理解を促進しています。
『恋愛裁判』
深田晃司が企画、脚本、監督を務めるこの作品は、カンヌプレミア部門に選ばれています。制作はノックオンウッド、配給は東宝が行っており、製作面でも多くの支援があったとされます。
VIPOが実施している支援プログラムには、国内制作会社への補助金や、海外向けプロモーション支援が含まれています。これにより、多くの若手クリエイターが国際舞台での成功を収めるための基盤がしっかりと築かれています。 VIPOの取り組みが、ふるさとの才能を育てるだけでなく、世界に通じる作品を生み出すことに繋がるのは非常に喜ばしいことです。
これからも日本映画界から生まれる新たな才能と作品に期待が寄せられています。 VIPOが支援するクリエイターたちの今後の活躍に目が離せません。