大阪・関西万博の取り組みから見るごはんと環境への新しいアプローチ
2025年に開催された大阪・関西万博では、象印マホービン株式会社が「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと、おにぎり販売と「マイボトル洗浄機」の設置に取り組みました。
おにぎり販売:ONIGIRI WOW!の魅力
象印は炊飯ジャーのメーカーとして、全世界にごはんの美味しさを広めるべく「ONIGIRI WOW!(オニギリ・ワウ)」プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、誰が作っても、どんな具材を使っても美味しいおにぎりの魅力を発信しようとしています。大阪・関西万博では、一般社団法人大阪外食産業協会のパビリオンに出展し、最高モデルの「炎舞炊き」で炊いたお米で作ったおにぎりを販売しました。
会期中は「定番のおにぎり」4種に加え、「日本のおにぎり」と「世界のおにぎり」をテーマにした4種ずつの期間限定おにぎりを展開しました。これにより、総計52種類の具材を開発し、地元の自治体や企業と共に創るおにぎりメニューを実現しました。
結果として、おにぎり専門店「ONIGIRI WOW!」には146,000組以上のお客様が訪れ、32万個以上の販売に至りました。これにより、象印はごはんの美味しさを多くの方々に伝えることができたと実感しています。
環境への取り組み:マイボトル洗浄機の革新
2006年からマイボトルの活用促進に取り組んできた象印ですが、実際にはマイボトルを持っていても使わない人が多いことが明らかになってきました。その理由の一つが、洗浄の手間です。そこで、マイボトルの洗浄機を開発し、万博会場に10台を設置しました。これにより、外出先でのマイボトルの洗浄を可能にし、利用ハードルを下げることを目指しました。
会期中には総計158,488回の洗浄が行われ、CO2削減にして約12,837kgを達成しました。多くの人々が楽しむ様子が見られ、新たな利用シーンが創造されたことが印象的でした。この取り組みにより、マイボトル利用をより身近に感じてもらえる新しい価値を提供できたと思います。
今後の展開
ONIGIRI WOW!は今後も継続するプロジェクトとして、多様な方々と共に世界中にごはん愛好者を増やす活動を進めていく意向です。また、大阪・関西万博で設置したマイボトル洗浄機は今後、別の場所に移される予定で、さらなる改良を重ねながら、環境負荷を低減しつつ、より日常的にマイボトルを活用できる社会の実現を目指します。
このように、食と環境の両面から新たなアプローチを進める象印の取り組みは、今後も注目されることでしょう。