福祉と職人の夢のコラボ、中華鍋「atsu熱」の魅力
大阪市西淀川区にある就労継続支援B型事業所「カラードリーム」は、このたび横浜の「山田工業所」と共同で、家庭で使いやすい中華鍋「atsu熱」を開発しました。これが瞬く間に話題となり、クラウドファンディングサイトMakuakeでの公開からわずか1時間で目標金額を達成。初日だけで100名以上の応援購入があり、今、グルメランキングでは首位を獲得するなど大きな反響を呼んでいます。
1. 工賃アップの難しさ
就労継続支援B型は、一般就職が困難な方々が作業を通じて収入を得るための事業所です。しかし、全国平均の工賃はわずか月額2万3千円台にとどまり、多くの事業所が「生産活動の限界」という課題を抱えています。特に、販売可能な商品を作ることは難しく、従来の安価な作業に依存する構造が問題視されています。このような環境では、利用者の努力が工賃に直結しにくいのが現状です。
2. 共同開発の理由
カラードリームも、より良い工賃を確保したいと考えていました。そこで、職人から厚い信頼を得ている山田工業所と共に、ものづくりの上流工程に参加する新たな挑戦を開始したのです。中華鍋「atsu熱」は、熟練の職人が一枚の鉄を打ち出して生み出されます。B型の利用者はリサーチや検品、発送準備といった作業を担当し、「福祉と職人の協力による共同開発モデル」を実現しました。
3. 大きな反響の理由
初日からの反響の背景には、次の三つのポイントが挙げられます。
- - 社会的意義: 福祉と職人の共同開発
- - 話題性: 公開1時間で目標達成
- - プロフェッショナル仕様: 家庭で使いやすい27cmの軽量設計
特に、購入者にはストーリーに共感した人が多く、職人の丁寧な制作過程に共鳴する声が寄せられています。
4. 代表のコメント
株式会社firstclassの小川広志代表は、「工賃を上げることは長年のテーマであり、実現が難しい課題だった。しかし、山田工業所の協力により、初めて利用者の技術がそのまま価値になるプロジェクトが成功した。この成功はゴールではなくスタートで、今後も利用者が誇りを持てる仕事を増やし続けたい」とコメントしています。
5. 山田工業所の取り組み
山田工業所社長は、若い頃からボランティアを通じて障がい者の支援に貢献してきた背景があり、今もできる限り何かを支援したいという強い意志を持っています。また、彼の会社は設立当初から障がい者の積極採用を行っており、福祉支援に取り組んできました。このような信念があったからこそ、このプロジェクトが誕生したのです。
特設プロジェクトページ
詳細な情報や支援購入は、クラウドファンディングサイト
Makuakeで見ることができます。ぜひ、「atsu熱」を通じて福祉と職人の新しい挑戦に、あなたも参加してみませんか?
会社概要
株式会社firstclassは、大阪市西淀川区で就労継続支援B型事業やハンドメイド事業、訪問介護を運営しています。運営施設には「カラードリーム」や「ケアステーションキキ」があります。今後の取り組みにもぜひご期待ください。