岡本株式会社が知財功労賞を受賞!
日本国内で靴下の売上高No.1を誇る岡本株式会社が、経済産業省の特許庁主催による令和7年度知財功労賞で見事「経済産業大臣表彰」を受賞しました。この受賞は、同社の知的財産権の活用という独自の戦略が評価された結果です。
知財活用の重要性
岡本株式会社は、「人に喜ばれる努力を」という創業者の精神を受け継ぎ、90年以上もの間、消費者に支持され続けています。靴下をはじめとするレッグウェア製品を通じて、顧客の生活を豊かにするという強い意欲を持っています。そのビジョンに従い、知財の積極的な活用が行われています。
ブランド価値を重視する経営戦略
同社は「ブランド価値経営」を掲げ、知的財産権を最大限に活用しています。具体的には、顧客のニーズを反映させたオリジナル商品の開発に力を入れており、それに伴う商品名やブランド名を商標登録することで、ブランドのイメージを強固に保護しています。これにより、消費者にとって魅力的な商品を提供し続けることが可能になります。
脱げにくい「ココピタ」シリーズ
岡本株式会社の「ココピタ」シリーズは、靴下業界でも特に人気があります。このシリーズでは、商品名はもちろん、脱げにくい特徴を明示する文言やデザインも商標登録されています。「靴下サプリ」シリーズから展開される「まるでこたつソックス」も、その名称やパッケージに独自の価値を持たせ、商標を取得しています。このように、商品名と特徴をともに保護することで、競争の中でも差別化を図っています。
模倣品への対応策
昨今、EC市場では模倣品が多く出回っていますが、岡本株式会社はその対策として、模倣品を見つけ出し、ECサイトに申請を行う方法で削除しています。年間延べ700件以上もの模倣品を排除するための取り組みを行っており、大手ECサイトと業務提携を結んで、簡易な手続きで侵害対応を進めています。
多角的な知財戦略
知財戦略は商標だけに留まらず、特許や意匠まで含めた多角的なアプローチを取っており、「知財ミックス」による参入障壁の構築に力を入れています。このような取り組みが結果として、売上の拡大や価格の安定にも寄与しています。
岡本株式会社の概要
岡本株式会社は1934年に創業し、1948年に正式に設立されました。大阪市に本社を置き、奈良県に本店を構え、多様なレッグウェア製品を取り扱っています。現在、売上高は482億円を超え、全国の量販店や百貨店といった主要流通先にその製品を提供しています。従業員数は504名を数え、グループ全体では1,445名に達します。
この受賞を通じて、岡本株式会社は今後もさらなる知財を駆使した商品開発に挑戦し、消費者の期待を超える商品を提供し続けることでしょう。