全国の高校生が海の課題に挑む「LOCAL FISH CAN グランプリ2025」
高校生たちが地域の海の資源を活かし、ファッションとも言えるアイデアで新たな商品開発に挑戦する「LOCAL FISH CAN グランプリ2025」が注目を集めています。今年も多くの熱意ある学生たちが集まり、過去最多の61チームが応募を果たしました。一次審査を勝ち抜いた14チームが、8月にオンラインプレゼンテーションでの二次審査に臨み、その結果、決勝大会への進出を果たした9チームが選ばれました。決勝大会は11月16日、中野で開催予定です。
LOCAL FISH CANグランプリの概要
このグランプリは、地域の特定の海の課題、いわゆる「LOCAL FISH」をテーマにした商品を高校生が開発・発表する場です。2011年からスタートしたこのコンテストは、地域の食文化や海の問題に対する理解を深めることが目的であり、優秀な作品は商品化され、実際に販売されるという意義があります。
全国的な海の課題である魚の過剰収穫や環境問題に対して、若者たちが自らの視点で解決策を提案し、積極的に地域資源を活かした取り組みを模索しています。参加チームは、持続可能な水産業を目指し、様々な視点から「美味しさ」と「課題解決」を両立させる商品を開発しています。
決勝進出チーム紹介
決勝に進出した9チームはそれぞれ、地域の課題を背景にユニークな商品を開発しています。以下は、その概要です:
1.
徳島県立小松島西高等学校
- 商品名:阿波乃黒鯛柚子味噌茶漬け
- 課題魚:クロダイ
- 地域貢献を目指し、環境問題の理解促進を狙っています。
2.
岡山高等学校
- 商品名:シマレット〜ボラのぼっかけ〜
- 課題魚:ボラ
- 環境改善によって美味しさが増したボラを再び食卓へ。
3.
兵庫県立香住高等学校
- 商品名:但馬漁師のまかない缶
- 課題魚:ヒレグロ
- 持続可能な水産業の実現を目指して挑戦中です。
4.
新潟青陵高等学校
- 商品名:未利用魚ーザ
- 課題魚:エソ
- エソを使った新しい食文化を提案します。
5.
穎明館高等学校
- 商品名:エイージョ
- 課題魚:アカエイ
- 食害魚を美味しい一品に変える試み。
6.
千葉商科大学付属高校
- 商品名:市川のいちくわ
- 課題魚:サルボウガイ等
- 地元の魅力を伝え、問題解決に挑戦します。
7.
栃木県立馬頭高等学校
- 商品名:モロにサメの煮付け
- 課題魚:ネズミザメ
- 食文化の復興と資源の価値向上を目指しています。
8.
北海道ニセコ高等学校
- 商品名:北海道白銀トロガノフ
- 課題魚:シイラ
- 新しい食文化を創り出す意気込みがあります。
9.
北海道小樽水産高等学校
- 商品名:魚醤油 おいシイラ!
- 課題魚:シイラ
- 新技術を使った魚醤の開発で新しい活用法を探ります。
今後の展望
決勝大会では、各チームが地域と連携して開発した商品を発表し、最優秀賞が決定します。日程は2025年11月16日で、中野区四季の森公園内で開催されます。この大会を通じて、若きクリエイターたちの挑戦が広がり、海の未来への一歩となることが期待されています。参加者や来場者が、今後の海の美味しさと課題解決に寄与する物語に出会えることを楽しみにしています。