生成AIが切り拓くファッション業界の新時代
近年、アパレル業界においてEC(電子商取引)が急速に拡大しています。これに伴い、ECサイトでの商品画像の重要性も高まりましたが、実際の撮影には多大なコストと手間がかかるのが実情です。特に、モデルが着用する画像は、スタジオ、カメラマン費用、モデルの起用料など、様々な経費が発生するため、そのバリエーションが少ないという課題が浮き彫りになっています。
そんな中、株式会社メタクロシスが開発したのが、生成AIを活用したファッション画像生成サービス「FIGUR(フィギュア)」です。このサービスは、実際のモデルや商品がなくても、たった1枚の物撮り画像から約20秒でプロフェッショナルなモデル着用画像を生成することができるのです。これにより、従来の撮影方式に比べ、コスト削減や業務の効率化が図られ、ECサイトの訴求力を大幅に向上させることが可能となります。
「FIGUR」の革新性
「FIGUR」は、メタクロシスがこれまで培ってきた3D技術や生成AIに基づき、圧倒的なリアルさを持った商品画像を生成します。特に注目すべきは、生成スピードと再現性です。従来の撮影手法よりも約60倍の効率で、高品質なモデル着用画像を短時間で作成できるため、アパレルEC事業者にとっては、業務の流れが劇的に変わると言えるでしょう。
未来への展望
このサービスは、今後の展開にも期待が寄せられています。支援期間中である2025年7月から2026年1月にかけて、「FIGUR」の生成画像がよりリアルなサイズ感を持つように進化させる計画があります。さらに、日本国内のECやSNS向けにSaaS(Software as a Service)型ビジネスモデルを展開することが目標とされています。
「UPDATE EARTH シンポジウム Summer」への参加
2025年7月11日には、東京・丸の内にあるDeloitte Tohmatsu Innovation Parkで開催された「UPDATE EARTH シンポジウム Summer」に出席し、この革新的な技術を正式に発表しました。そこでの反響は大きく、行政関係者や投資家、スタートアップ支援機関からの熱い視線が集まりました。これは、未来のテクノロジーへの期待が高まる瞬間でもあります。
メタクロシスについて
株式会社メタクロシスは、東京都渋谷区に本社を置く企業で、代表取締役の新井康平氏が率いるチームが3Dと生成AIを駆使したデジタルヒューマン・アパレル事業を展開しています。リアルとデジタルを結びつけるデザイン技術を通じて、業界の革新を目指しています。メタクロシスの詳細は公式サイトからも確認できます。
今後の展開がますます楽しみですね。