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日本初、羽毛布団を再生する「羽毛お直し本舗」

愛知県名古屋市に拠点を持つ「寝具の佐伯」が、創業120年の歴史を生かして新たにスタートした事業「羽毛お直し本舗」。これは地域のクリーニング店「いずもや」との連携で、羽毛布団の資源循環を図るサステナブルな取り組みです。今、注目を集めるこのプロジェクトの全貌をご紹介します。

サステナブルな取り組みの背景

羽毛布団は、実は粗大ごみの中でも最も多く廃棄されるアイテムの一つです。2023年度の調査では、東京23区内で回収された粗大ごみの中で、布団が90万個を超え、4年連続でトップを占めています。約10人に一人が布団を粗大ごみとして処分しているという結果に、寝具の佐伯は強い危機感を抱いたのです。

この状況を受け、同社は羽毛布団の回収と再生を通じて、資源を有効活用する新たな事業を模索。その結果、「羽毛お直し本舗」の立ち上げに至りました。この取り組みによって、使わなくなった羽毛布団が新たな形で蘇る可能性が広がります。

地域の力を生かす「いずもや」との共闘

「羽毛お直し本舗」では、津島市を中心に店舗を構えるクリーニング「いずもや」との連携が鍵となっています。同社は13店舗を展開し、地域社会に根ざしたクリーニング業を行っています。この連携により、地域で眠っている羽毛布団を積極的に回収し、再生する取り組みが実現しました。

このプロジェクトを開始するにあたって、いずもやのリーダーである河村功三さんは「天然資源の循環を推進する」というビジョンに共感し、協力することを決めたと言います。地域の力を借りることで、より多くの羽毛布団が救われ、新しい命を吹き込まれるのです。

サービス内容：羽毛お直し本舗

「羽毛お直し本舗」では、主に二つのサービスを提供しています。

1. 羽毛布団の回収と交換
不要な羽毛布団をいずもやの店舗で無料で回収し、500円のサービス券と交換するシステム。回収した布団は、解体され洗浄を経て、業務用羽毛布団やアパレル用の中綿としてリサイクルされます。

2. 羽毛布団の再生
古くなった羽毛布団を新しい生地に詰め替え、新品同様に生まれ変わらせる「羽毛お直し」サービス。プロの手によって一つずつ丁寧に分解され、羽毛も洗浄されて再利用されます。特に、平成時代に作られた羽毛布団は高品質なものが多く、新たに購入するのが難しい価格帯となる事が多いため、再生サービスは実質的に消費者にとって非常に魅力的な選択です。

サステナブルな未来へ

「羽毛お直し本舗」の始まりは、新たなビジネスモデルの確立だけでなく、地域社会が持つ資源を大切にし、持続可能な社会を築く一歩でもあります。不要な羽毛布団が過剰に処分されるのではなく、再利用されることで、環境にも経済的にも優しい選択肢を提供するのです。

この新しい取り組みは、寝具の佐伯が世代を超えて受け継いできた「寝具へのこだわり」と「地域貢献」の理念を象徴していると言えるでしょう。あなたも、家に眠っている羽毛布団を意識的に見つめ直し、このプロジェクトに参加してみませんか？

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