「みえるアナウンス」新サービスがJR東日本に登場
JR東日本では、音声アナウンスを視覚的に伝える新たな取り組みとして、「みえるアナウンス」を2025年8月1日より試行導入します。このサービスは、聴覚障がいのある方や訪日外国人を含む多様なお客様に向け、駅構内でのアナウンスをスマートフォンでテキスト表示することができるものです。専用アプリを必要とせず、簡単に利用できるのが特長です。
新たな情報提供の形
「みえるアナウンス」は、ヤマハ株式会社が開発した音のユニバーサルデザインを実現するためのテクノロジーで、駅係員が操作するタブレットやアプリを用いて、4言語(日本語、英語、中国語、韓国語)でのアナウンスを行えるようになっています。お客様のスマートフォンをかざすだけで、アナウンスの内容がテキスト化され、理解しやすく提供されます。
試行対象駅と期間
新サービスは、浜松町、渋谷、赤羽、上野、秋葉原、鎌倉、平塚、国立、千葉、新木場、長野(新幹線改札内のみ)、東京駅の計12駅で試行される予定です。2026年3月末までの期間中に、これらの駅を利用するお客様にとって、より快適で安心できる情報提供を実現することを目指します。
お客様の声を反映
東日本旅客鉄道株式会社のサービス品質改革部部長、丹羽健氏は、聴覚に障がいのあるお客様や外国人から寄せられた「駅放送をより分かりやすくしてほしい」という声を真摯に受け止めて新しい取り組みを開始したとコメントしています。また、2025年に開催予定の「東京2025デフリンピック」を見据え、誰もが安心して駅を利用できる環境を提供することの重要性も強調されました。
今後の展望
この試行導入を通じて、駅係員の肉声をリアルタイムでテキスト化する機能や、放送内容を自由にカスタマイズできる機能の効果を検証し、サービスのさらなる充実を図る方針です。「みえるアナウンス」によって、各駅のアナウンスは単なる音声情報から有益な視覚情報へと進化し、全てのお客様にとってより分かりやすい駅環境が整備されることが期待されます。
まとめ
「みえるアナウンス」は、技術の進化とともに進められる駅の情報提供の新たなスタイルを反映した試みです。音が持つ機能だけではなく、見える情報としての価値が、すべての利用者にとってアクセシビリティ向上につながることでしょう。JR東日本のさらなる取り組みに注目が集まります。