果実物流の革命！マラナタの新しいトレーでコスト削減を実現

物流改革をもたらすマラナタの新トレーとは？

果物の輸送は、そのデリケートさゆえに多くの課題が潜んでいます。株式会社マラナタ（静岡県浜松市）は、農家さんからの声を基に、これらの課題を解決するための新たな果実用トレーを開発しました。この革新的なトレーは、コストを最大20%削減しつつ、品質を保持するための工夫が随所に施されています。

農家の思いを形にした新発想

農家たちは「遠方の直売所や市場に新鮮な果実を届けたい」と願っていますが、果実の持ちを良くするためには防腐剤の使用が欠かせません。しかし、この防腐剤が果実に直接触れてしまう事を懸念する声も多く、実際の現場では様々なジレンマが浮き彫りになっていました。

マラナタはこの声に真摯に耳を傾けて、「防腐剤は使うが、果実には触れさせない」という、農家の願いを叶えるトレーの設計に成功しました。パッケージ内に防腐剤専用のスペースを設けることで、その効果を損なうことなく果実を守るという新たな構造を実現したのです。

トレーの仕組み：「守る」「支える」「削る」の3つの工夫

この新しい果実用トレーの設計には、以下の3つの脳出しが組み込まれています。

1. 果実を守る - 「浮かせて守る」独特の構造により果実が底に接触せず、衝撃や振動から効果的に保護されます。このため、柔らかい品種の果実でも安心して遠距離輸送を実現可能です。

2. 支える - 専用の支柱付き蓋がトレーにしっかりフィットし、最大15kgまでの重さに耐えられるため縦積みも可能になります。これにより、運送時の効率も向上します。

3. 削る - 最大50%のコスト削減を実現し、平詰め用のダンボールも必要ありません。このトレーは、直売所や道の駅で、そのまま紙袋に2ケース入れて販売することができます。また、マラナタが金型の製作を自社で行うことで、量産によるコストダウンも果たしています。