古着を新たな生命に!colourloopの挑戦
2025年3月5日、京都を拠点にする株式会社colourloopが、廃棄繊維を活用したサステナブルなベンチの製作に向けたクラウドファンディングをスタートしました。このプロジェクトは、毎年日本で捨てられる約200万トンの古着に新たな命を吹き込むことを目的としています。
「Colour Recycle System」の力
日本国内で廃棄される繊維製品の約75%は焼却や埋め立ての憂き目にあっています。そのため、リサイクルの手段が限られており、多くの古着が灰褐色の工業資材としてしか再利用されていません。これに対抗するため、colourloopは「Colour Recycle System」を開発。これは、廃棄繊維を色別に分別し、デザイン性を活かした製品に変える技術です。
プロジェクトでは、古着から作られた新素材「TEXLAM®︎」ボードを用いて、ベンチの製作を行います。TEXLAM®︎は、色の美しさだけでなく、厚みや密度、断面の意匠性を自由に調整できる特性を持っており、木村研究室との共同開発により実現しました。このベンチは、使うだけでなく“見せる”ことができるインテリアとしても楽しめる点が魅力です。
環境への意識を高める
今回のクラウドファンディングで制作されるベンチは、1台あたり約600枚のTシャツから再利用された古着を活用。5台制作することで、約3,000枚の古着が新たな形で息を吹き込まれます。このプロジェクトは、環境問題への意識を高め、私たちに循環型社会の重要性を訴えかけます。
プロジェクトでは支援者へのリターンとして、TEXLAM®︎で製作したベンチや、端材を使ったキーホルダー、フォトフレームなどが用意されています。支援者は、プロジェクトの進捗を見守ることができる楽しみもあります。
ご支援の呼びかけ
内部の代表取締役である内丸もと子氏は、日本でのリサイクル率がわずか15.6%であることに危機感を抱いており、「色で分別する技術が新たな選択肢を生み出す」と語っています。このプロジェクトを通じて、人々の意識が変わることを期待しています。
また、プロジェクトに賛同する関係者も多く、株式会社アボードの代表である吉田剛氏は、廃棄繊維を色で分ける名コンセプトのもと共同開発を行った経緯を話し、ナカノ株式会社の藤田修司氏も、TEXLAM®︎の新たな可能性に期待を寄せています。
今後の展望
このプロジェクトは、単なる製品づくりにとどまらず、廃棄繊維を有効活用して持続可能な社会を実現するための第一歩と位置づけられています。colourloopは今後も新たなアップサイクル製品の開発を進め、様々な企業や団体とのコラボレーションを拡大する予定です。
私たちができることは、消費行動を見直し、サステナブルな選択をすること。colourloopが促す新たな形のリサイクルをぜひ応援し、自分たちの未来を変える一歩を踏み出してみませんか?