西本願寺で行われる「宗祖降誕会」とは?
毎年5月20日と21日、京都の西本願寺では浄土真宗の開祖である親鸞聖人の誕生日を祝う「宗祖降誕会」が開催されます。この特別な法要では、茶席、雅楽献納会、祝賀能など、多彩な行事が繰り広げられ、訪れる人々に心温まるひとときを提供します。
茶席:非公開の国宝でのひととき
「宗祖降誕会」の目玉の一つは、国宝である「飛雲閣」にて提供される茶席です。普段は公開されることのないこの貴重な空間で、藪内流による抹茶と和菓子を楽しむことができます。この特別な茶席は、5月20日(火)の12時30分から16時まで、21日(水)の9時30分から15時30分までの間、全席椅子席で行われ、上品な風味が感じられる抹茶を堪能できます。
雅楽献納会:浄土の音色を楽しむ
また、雅楽献納会も見逃せません。こちらは国宝「御影堂」で行われ、全国から集まった約30の雅楽団体、150名が参加します。伝統的な楽器の音色が響き渡る中、法要の雅楽は「浄土の音色」と称され、聴く人々を深い世界へと誘います。この雅楽献納会は、誰でも自由に参加できるため、入場無料で楽しむことができます。
祝賀能:優美な能舞台を目の前に
さらに、祝賀能も行われます。こちらは重文に指定されている「南能舞台」で行われ、明治時代から続く歴史ある伝統行事です。演目は京都観世会によって上演され、観世流の片山家が中心となります。日本最大の屋外能舞台であるこの場所で優美な能を体感できるのは、特別な体験となるでしょう。
参加方法と詳細情報
参加にあたっては、特設受付が設けられます。5月20日(月)の9時から、特設白洲受付テントまたは本願寺龍虎殿にて申し込みを受け付けます。当日に5,000円以上の懇志を進納することで「観能券・茶席券」がお渡しされる特典も。詳しい情報や申し込み方法については、西本願寺の公式ホームページで確認できます。
まとめ
「宗祖降誕会」は、浄土真宗の歴史と文化を感じられる貴重な機会です。茶席でのひととき、雅楽の音色、能の舞台を楽しむ時間を通じて、心に残る経験をしてみてはいかがでしょうか。訪れる人々にとって、素晴らしい思い出となるイベントになることでしょう。そして、歴史ある西本願寺の美しい景観を楽しみつつ、文化に触れ合うひとときを大切にしていきたいですね。