美容医療の新たな科学的視点 PRPメソセラピー研究が国際誌に掲載

TCBが進める美容医療の新たな挑戦

美容クリニック「TCB東京中央美容外科」の梅田将志医師によるPRP（多血小板血漿）を用いた皮膚治療の臨床研究が、国際的な学術誌「Regenerative Therapy」に掲載されました。この論文では、PRPメソセラピーの肌質改善に関する科学的データが示され、美容医療の領域に新たな光をもたらしています。

PRPメソセラピーとは？

PRPメソセラピーは、患者自身の血液から抽出した多血小板血漿を皮膚に注入する治療法であり、肌の再生や改善に寄与するとされています。これまでこの治療の効果は主観的な評価に基づくことが多く、科学的な証拠が不足していました。しかし、今回の研究は高精度の画像解析技術を用いることで、その効果を客観的に示すことに成功しました。

研究の概要と意義

今回の臨床研究では、9名の健常な成人（女性6名、男性3名）を対象に、左半顔にはPRPを、右半顔には生理食塩水を使い、同条件で治療を行いました。治療前、2週間後、1か月後に肌の状態を高精度画像解析システム「NeoVoir®」を用いて撮影・分析しました。このシステムは光沢、毛穴、シワ、メラニン、色素沈着など、さまざまな肌のパラメータを定量的に測定することができます。

研究結果

研究の結果、主要評価項目である光沢面積が投与1か月後にPRP治療側で有意に改善したことが確認されました。具体的には、中央値差が＋16.3％という結果で、PRPの早期的かつ持続的な美容効果が示唆されました。

副次的評価項目としては、毛穴スコアにおいて改善傾向が見られましたが、他の指標（シワ、メラニン、色素沈着）については有意差は確認されませんでした。ただし、一部の症例では局所的な改善が観察されています。

また、有害事象については軽度の紅斑や腫脹が見られたものの、重篤な副作用は認められなかったことも報告されています。