猫とともに生まれた「ねこずかん」の物語
大阪の町工場、株式会社岡田商会は、数年前まで赤字続きのどん底にありました。だが、一匹の保護猫との出会いが全てを変えたのです。この猫の名前はコタロー。彼とのかけがえのない日々が、猫のイラスト入りはんこ「ねこずかん」の誕生へとつながりました。
コタローとの出会い
2015年の年末、私(岡山耕二郎)は、家族として迎え入れたコタローの存在に励まされ、苦しい業績改善のためのアイデアを模索していました。仕事は思うように進まず、心の負担が重くのしかかっていました。そんな時、コタローとの生活が始まると、心に少しずつ光が差し込みました。彼とのひとときが、私に新しい視点を与えてくれたのです。
「ねこずかん」の誕生
2016年、私は「猫と一緒に遊ぶ」というコンセプトから、猫のイラストが描かれたはんこを制作することを決意しました。こうして誕生したのが「ねこずかん」です。このはんこは瞬く間に売れ、累計3万本以上のヒット商品となりました。どん底だった業績もV字回復を果たし、コタローとの思い出が具体的な形となった瞬間でした。
コタローとの別れ
悲しいことに、コタローは腎臓病を抱えていて、商品がヒットする様子を見届けることなく2015年11月に息を引き取りました。彼との思い出が詰まった「ねこずかん」は、私の業界に希望をもたらす存在となっています。
創作落語とその魅力
この感動的なストーリーに感銘を受けたのが、落語作家の今井ようじさんです。彼は、この実話を基にした創作落語を手掛けてくれました。落語家の月亭天使さんが披露することで、さらに多くの人に「ねこずかん」の魅力が伝わります。落語の中には、猫との出会いから生まれる「恩返し」のストーリーが織り込まれ、聞く人々に心温まる笑いと元気を届けてくれることでしょう。
イベント情報
この創作落語は、2025年3月7日(金)19時から、大阪の天満天神繁昌亭で行われます。前売り券は2,500円、当日券は3,000円、全席自由席です。また、オンラインでの視聴も可能で、1,500円でチケットを購入することができます。
イベントでは、落語の前に「ねこずかん誕生秘話」に関するトークコーナーも設けられています。参加者は、商品のバックストーリーを知ることができる貴重な機会となるでしょう。加えて、前座には桂白鹿さんが登場し、楽しいひとときを提供します。
まとめ
一匹の保護猫が導いた物語は、ただのビジネス成功ではなく、絆の力や希望の象徴です。「ねこずかん」を通じて、動物との生活の大切さを再認識し、また笑いを通じて心が温まるひとときを体験してみませんか。このイベントに足を運び、猫と共に誕生したクリエイティブなストーリーをぜひお楽しみください。