資生堂が美馬市と手を結び、「美と健康」の街づくりを加速

資生堂が美馬市と締結した連携協定

2025年4月10日、資生堂ジャパン株式会社は美馬市と「美と健康のまちづくり」に関する連携協定を締結しました。この協定の目的は、双方が協力し、市民がより健康で美しい生活を送れるよう支援することです。特に高齢者が社会に積極的に参加できる環境を整えることを重視しています。

企業理念と背景

資生堂は「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD」という企業理念を掲げ、多様性や包括性を経営戦略の中心に位置づけています。その一環として、高齢者の美容や健康に関する研究を進めています。研究結果によれば、化粧を行うことで高齢者の表情が明るくなり、さらには認知症の周辺症状の緩和やADLの向上にもつながることが判明しています。これにより、高齢者の生活の質（QOL）を向上させることが期待されています。

資生堂では「いきいき美容教室」や「美容で健康サポーター講座」といったセミナーを提供しており、参加者は自分自身の美しさを再発見し、社会での活躍を促進しています。

美馬市との連携の具体的な取り組み

美馬市は「美と健康のまちづくり」を進めており、外出を促す施策を展開しています。この協定によって、資生堂は市と連携し、定期的に「いきいき美容教室」を開催するほか、福祉美容のディスカッションも進めていくことが予定されています。また、社会福祉協議会の職員が資生堂が提供する「化粧療法」の講座を受講し、市内のサロンなどでその技術を取り入れ、高齢者の健康寿命を延ばす活動を行う方針です。

連携協定の具体的な内容

協定の内容には以下のような取り組みが含まれます。
1. 高齢者の健康づくりに関する活動
2. 介護予防やフレイル予防に焦点を当てたプログラム
3. 福祉美容の推進のための啓発活動
4. 協定の目的達成に向けたさまざまな施策

このように、資生堂は高齢者が生き生きと活動できるよう、その美の力を活かしたプログラムを展開し、健康づくりを推進します。

資生堂の地方自治体との取り組み

資生堂は、この美馬市との協定だけでなく、他の自治体とも連携し、健康の保持や増進に取り組んでいます。2023年には山形市、2024年には札幌市、そして2025年には横浜市との協定を結ぶなど、地域の社会課題に対して協働の姿勢を貫いてきました。将来的には、すべての市民が自分らしく生きることのできる社会を実現することが目標です。

このように、資生堂と美馬市の共同取り組みは、美と健康を基盤にした新しい社会の形成を目指しており、市民のQOLの向上につながる取り組みとして、注目を集めています。