河鶴が2025年上期業績でV字回復を果たし増収増益を達成
和歌山県に本社を置く株式会社河鶴は、長年の経験を生かした経営革新によって、2025年上半期において前年比9%増という好業績を達成しました。コロナ禍からの回復が遅れていた2024年の上半期から一転し、期待以上の営業利益を確保することに成功しました。
この業績好調に伴い、河鶴は社員への給与のベースアップも決定しました。これは、共に企業を支えるスタッフやその家族に還元するための取り組みの一環です。社員の働く環境をより良くするための努力が、会社の成長につながるという信念を持っています。
梅の不作を乗り越えて
2025年は、引き続き「梅の不作」が問題視されていますが、河鶴では独自の仕入れルートを活用し、地元和歌山だけでなく海外からも梅を調達することで、安定的な製造体制を確保しています。地元の農家と密に連携し、品質の高い梅を仕入れています。
さらに、7月には新商品「種抜き干し梅」を全国のスーパーで販売開始し、好評を博しています。新商品開発は河鶴の核となる戦略の一つであり、8月以降も梅干し以外の新商品の発売を予定しています。このような取り組みが、2025年下半期の業績をさらに押し上げる見込みです。
経営改革の成果
河鶴のV字回復の鍵は、創業家出身の河島伸浩社長が2025年1月に復帰し、営業や仕入れ、生産体制の再構築を行ったことです。これらの改革により、業務フローが改善され、短期間で前年同期比で500%以上の利益回復を実現しました。
河島社長は、厳しい時期においても、社員全員の協力によってこの成果を達成できたと感謝の意を表しています。また、河鶴の挑戦を通じて、地域の課題にも目を向け、社員により良い環境を提供し続けることが企業の責任であると強調しています。
驚きと感動を届ける商品開発
河鶴では、食材の楽しさを大切にし、驚きと感動を届ける商品開発に取り組んでいます。「また食べたい」と思っていただける商品を目指し、さまざまな味わいや食感、組み合わせに工夫を凝らしています。これにより、顧客にとって心に残る記憶を作り出すことを目指しています。
持続可能な商品づくりへの取り組みも忘れてはいません。素材の生産から調達に至るまで、持続可能な仕組みづくりを進め、自然の恵みに感謝しながら、次の世代につながる食のあり方を追求しています。
河鶴の未来へ向けて
河鶴は、今後も総合食品メーカーとしての展開を加速させていきます。現在、売上は約70億円を計上し、社員数は約80人を擁しています。創業当初から培ってきた知見と最新の市場動向を融合させることで、引き続き成長を目指します。また、売上100億円を目指し、地域と世界をつなぐ食の未来を切り開いていく所存です。
これからも河鶴の動向に目が離せません。