高校生が感じる今の日本、評価は厳しめ?全国調査結果を徹底解析
高校生が「今の日本に点数をつけるなら?」というテーマで行われた全国調査の結果が発表されました。この調査は、YOUTH TIME JAPANプロジェクトが実施したもので、全国の高校生からの回答を集計したものです。6月の参院選を前にして、高校生たちがどのように日本を見ているのかを知る貴重な機会となりました。
調査結果の概要
調査は2025年5月9日から5月23日まで実施され、男女合わせて3,016名の高校生が回答しました。男子の回答者は1,326名、女子は1,690名です。最も注目すべきは、満点の“100点”をつけた女子はわずか2.3%、男子に至っては4.7%でした。逆に“0点”をつけた参加者の中には、男子が5.2%、女子が1.4%も完成度の低さを感じていることがわかりました。
全体の平均点は男子が49.1点、女子が53.7点と、いずれも50点に届かない結果に。男女での乖離は若干ありますが、全体として高校生たちが今の日本に対して厳しめの評価を下している様子が伺えます。
ポジティブな声も聞こえる
調査結果の中には、ポジティブな意見も数多く寄せられました。具体的には、「アニメやインターネットなどの文化が良い」といった文化面の評価や、「戦争がなく平和であること」、「治安が良い」といった面からの肯定的な意見が多く見受けられました。これは、現在の社会において若者がどれだけ文化の影響を受けているかを示す興味深いデータと言えるでしょう。
加えて、「街が綺麗で整備されている」、「美味しい食事が楽しめる」といった声もあり、生活環境に対する満足感が見られました。
一方で厳しい現実も
しかしながら、ネガティブな意見も依然として多く寄せられています。「物価が高すぎる」との声が多く、特に米をはじめとする生活必需品の値上がりが高校生の生活にどれほど影響を与えているかを示しています。また、「安全ではあるが、政治に対する不信感がある」との意見があったことも注目すべきポイントです。税金への不満も高く、これらの意見は若者が抱える政治的な懸念を反映しています。
調査の背景とYOUTH TIME JAPAN
この調査は、YOUTH TIME JAPANプロジェクトが主催し、高校生を対象にしたメディア教育やキャリア教育の支援を目的としています。1998年から続くこのプロジェクトは、全国の高校生に役立つ情報を発信することを目指しており、自社メディアを通じて高校生調査や活動の様子をレポートしています。普段の学校生活の中で感じる問題や、将来への不安を率直に語る貴重な機会となっています。
高評価を得ている文化面と、逆風が吹く経済面に分かれる高校生たちの心の内。今後の参院選に向けての彼らの意見や思いが、どれだけ政治に影響を与えるのかが注目されるポイントです。将来を生き抜く高校生たちの視線が、今の日本をより良い方向へと導くことを願いつつ、今後も彼らの声を大切にしていきたいですね。