石油系界面活性剤不使用の新しい化粧水が誕生
株式会社ナリス化粧品が、新しい技術を駆使して石油系界面活性剤を一切使用しないヒト型セラミドを配合した化粧水の開発に成功しました。これは、肌の健康を保つための重要なステップとなることでしょう。
セラミドの重要性とその不足
セラミドは、肌の角質層に存在する細胞間脂質の主成分です。セラミドが不足すると、肌は水分を適切に保持できず、バリア機能が損なわれ、様々な肌トラブルの原因になることが知られています。特に加齢によってセラミドの量は減少するため、外部からの補充が求められます。このため、セラミドを含む化粧品が必要不可欠となりますが、従来の製品では、石油系界面活性剤が使用されてきました。
技術革新による新しい処方
今回ナリス化粧品が開発した化粧水は、石油系界面活性剤を一切使用せず、皮膚の細胞間脂質に近い分子構造を持つ成分を選定したことで、非常に高い安全性を実現しました。また、従来の技術では、経時的な安定性を保つために多くの界面活性剤が必要でしたが、新たに確立した「iPF(アイピーエフ)テクノロジー」を利用することで、セラミドを安定的に配合することに成功しました。
iPFテクノロジーの詳細
iPFテクノロジーは、保湿成分を持つ油溶性成分を含む複合体を作成し、その複合体同士を衝突させてナノ粒子化する手法です。瞬時に衝撃を与えることで、油溶性成分の構造が大きく変化し、結果的にべたつき感や粘り気のない、さらっとした液状に仕上げることが可能になりました。
研究者のこだわり
この技術はナリス化粧品の研究開発部門で20年以上の経験を持つ三岡正和氏によって推進されました。彼は、化粧水の開発において「肌本来の保湿成分だけで潤いを感じてほしい」と強く思って取り組んでいます。この考えは、角質層の細胞間脂質が持つ保湿機能を最大限に活用するというもので、化粧水が本来持つべき自然な感触を追求しました。
使用感と期待される効果
新しい化粧水は、べたつくことなく、まるで水そのもののような軽やかさです。このような製品を通じて、使用者が「こんなに心地よいテクスチャーがあるんだ」と驚くことを目指しています。肌本来の水分が十分にあるという感覚を届けることを大切にしています。
市場への影響と今後の展望
この新しい化粧水は、多くの女性に喜ばれる材料となることでしょう。セラミドに対する高い認知度を誇る日本市場で、この発表は大きな反響を呼ぶと予測されます。ナリス化粧品は、今後もより安心・安全な化粧品の開発に注力し、顧客の期待に応え続けるでしょう。