2025年9月24日、イタリア・ミラノのフェンディオフィスで、アクセサリー部門とメンズウェアのアーティスティックディレクター、シルヴィア・フェンディによる2026年春夏のウィメンズ・メンズコレクションが発表されました。このコレクションは、光と色彩の融合によって、未来へ向かう幻想的な旅を描き出しています。
シルヴィアは、「リラックスしたカラフルな心地よさとロマンティックな優雅さがテーマ」と語ります。このコレクションは、日常と卓越したクラフツマンシップの間の流動性を象徴しており、シンプルさの中に隠れた複雑さを感じさせるデザインが特徴です。新たな形のシルエットが、より心を解き放ち、自由な感覚を取り戻す仕掛けが施されています。
特筆すべきは、マーク・ニューソンが手掛けたピクセル化されたカラーフィールド。これにより、フェンディならではの独特なシルエットが創造的に進化し、軽やかさとともにポジティブな雰囲気を演出しています。鮮やかな色彩は、身体を包み込む新しいボリューム感となり、日常に安心感を与えます。
コレクションには、ウィメンズとメンズそれぞれが共鳴し合う要素が盛り込まれています。サスペンダーやコルセットを思わせるボタンホールタブがジャケットやスカートに彩りを与え、印象派にインスパイアされたフローラルプリントが虹色のレイヤーとして生き生きと咲き誇ります。デイジーのパイピングや遊び心満載の「サニーサイドフラワー」の装飾が個性を引き立てています。ジッパーやドローストリングなどのディテールが加わることで、さらに多様な魅力が引き出されています。
ショートブレザーやフリルのあるボンバージャケット、エレガントなティアードスカートが、軽快でありながらも洗練された雰囲気を演出。特に、少年のような可愛らしさがありつつも大人の女性らしさを表現したスタイルが目を引きます。シルクやオーガンザといった贅沢な素材使いが、コレクションにさらなる深みを与えています。
アクセサリーのセクションも非常に魅力的で、革新的なデザインが揃っています。ビーズの紐が飾られた「フェンディ コリエ」ハンドバッグや、「セレリア」ステッチ仕立ての「フェンディ ホーボー」などが展開され、全体の雰囲気を高めています。特に「バゲット」や「フェンディ スパイ」バッグは、こだわりの素材使いが目を引き、洗練されたイメージを放っています。
フットウェアでは、「フェンディ アルコ」のカットアウェイサンダルが新たに登場。技術的なニットパネルとフック付きのブロックヒールが組み合わさり、スタイリッシュな雰囲気を生み出しています。メンズコレクションは、職人技が光るアイテムで満載で、格子模様のローファーや編み上げフラットシューズなどが取り揃えられています。
最後に、エディターズノートとして、フレデリック・サンチェスが作成した特別なサウンドトラックが注目を集めています。ローマの街をテーマにしたこのサウンドトラックは、イタリア映画からの象徴的な瞬間をサンプリングし、独自の音楽体験を提供しています。これにより、視覚だけでなく聴覚でもコレクションを楽しむことができるでしょう。全体として、フェンディの2026年春夏コレクションは、未来への目配りを感じさせる革新的なスタイルに満ちています。