物流改革で進化する米菓業界栗山米菓の取り組みと未来に迫る

栗山米菓の物流改革とその成果

米菓業界のリーダーである栗山米菓は、近年の物流課題に立ち向かうため、2023年11月から本格的な物流改革を始めました。特に、対応すべきは「物流2024年問題」とされる業界全体が抱える課題。この問題を受けて、栗山米菓は現場からの声を反映させた改革を進め、具体的な成果を上げているのです。

荷待ち時間の大幅短縮とパレット化率の向上

同社は、自社の物流体制を見直し、一部の工程を効率化しました。その成果として、荷待ち・荷役時間を従来の3時間から1時間に短縮したことが挙げられます。このターゲットには、経済産業省や農林水産省が提唱する「荷待ち・荷役作業を2時間以内にする」というルールを踏まえた取り組みが含まれています。

さらに、パレット化率を60%へと引き上げ、従来の「バラ積み」を打破し、効率的なパレット積みに切り替えたことで、積載効率も向上しました。このように、物流改革を通じて、同社はより効率的な出荷体制を構築しています。

賞味期限表示の年月化

品質向上に向けて、賞味期限の表示方法にも着手しています。従来は詳しい日付までを表示していましたが、流通や在庫管理の効率化を狙い、年月表示に切り替えることで、業務負担を軽減しています。この変化は、出荷の51％にあたる商品に適用されており、さらなる対象商品を拡大する計画も進めています。

地域メーカーとの連携

物流効率化は、自社の努力だけでは限界があるという認識から、栗山米菓は地域の他の菓子メーカーとの連携も重視しています。新潟県内の6社が共に良い物流体制を目指し、共同の研究会を設立しています。この取り組みにより、地域全体での物流効率化が図られています。

今後の展望

今後は、さらなるパレット化や賞味期限年月表示の対象品の拡大を目指し、さらなる物流の効率化を図っていくという方針です。栗山米菓の代表、栗山大河氏は、物流問題への対応を経営の重要なテーマと位置付け、未来に向けた対応を進めていく考えを示しています。

まとめ

栗山米菓の物流改革は、単なる経営効率化の手段にとどまらず、消費者へのサービス向上にもつながっています。同社の取り組みは、業界全体にとっても大きな示唆を与えるものであり、その成果は今後の米菓業界における標準が形成される大きな役割を果たすことが期待されます。今後も進化を続ける栗山米菓から目が離せません。