川崎の居酒屋「戸田ヤ」発の扇暖簾が京都デザイン賞入選
神奈川県川崎市にある老舗居酒屋「戸田ヤ」。そこから生まれた半円形の暖簾「扇暖簾」が、2025年の京都デザイン賞に入選しました。この受賞は、地域に根ざした小さな居酒屋から生まれたデザインが、文化の中心地である京都で高く評価されたことを意味します。
扇暖簾の魅力
「扇暖簾」は、従来の長方形の暖簾の形状にとらわれず、半円形の曲線を持っています。この独特な形は、入店時の緊張感を和らげるようデザインされています。角がないため、初めて訪れるお客様に安心感を与え、自然に入店を促す効果があります。また、カーブした形状が視界を柔らかく遮るため、空間への導入も非常にスムーズです。この暖簾を設置するだけで、店舗や住居の印象が一新され、まるで新しい空間が生まれたかのような感覚を提供します。
「扇暖簾」は、取り付けも非常に簡単です。従来の暖簾と同様に棒に通すだけで使用可能で、ホテルや結婚式場、個人宅など、あらゆる場面での活用が可能です。また、そのデザインは和洋を問わず自然に馴染み、場の雰囲気を引き立てます。
嬉しい受賞
2023年11月22日、京都府庁旧本館で行われた授賞式で、「扇暖簾」が京都デザイン賞2025に入選したことが発表されました。この賞は、建築やファッション、プロダクトなど多様な分野から優れたデザインを選出するもので、「扇暖簾」の特有の形状が賞賛されました。
デザイナーである川畑健人は、この暖簾のアイデアを家業である居酒屋の入口の課題から生み出しました。「戸田ヤ」での経験が、デザインの原点となっているのです。川畑氏は、初めて店を訪れるお客様が感じる緊張感への配慮から、「この入口の負担をデザインで軽減できないだろうか」と考えるようになりました。その結果が「扇暖簾」として形になり、全国的に評価されることとなったのです。
続く展開
川畑氏は「この扇暖簾が評価され、全国に届いたことを嬉しく思います。今後は住宅や飲食店、ホテル、イベントスペースなど、多くの空間でこの新しい暖簾の選択肢を広げていきたい」と語っています。この言葉には、オリジナルのデザインを通じて、多くの方に新たな体験を提供したいという強い意志が感じられます。
商品情報
- - 商品名: 扇暖簾(おうぎのれん)
- - サイズ: 標準サイズ(W1800 × H900mm)他、多様なサイズ対応
- - 価格: 標準サイズ:31,000円〜
- - 素材: 布帛各種
- - 制作: 受注製作
- - 比率: 2:1(横幅:長さ)
まとめ
小さな居酒屋から生まれた「扇暖簾」が京都デザイン賞で評価されたことは、川崎の地域文化とあたたかい人々の営みが息づく瞬間です。美しいデザインは、人々の緊張を和らげるばかりか、場の雰囲気をも豊かに変えてくれる道具となるでしょう。今後も「扇暖簾」がさまざまな場所で新しい体験を提供してくれることを期待しています。