環境に優しい新しい食品容器が登場!
中央化学株式会社が開発した新しい食品容器は、環境配慮型の素材として注目されています。ポリエチレンテレフタレート(PET)を主成分としたこの新素材は、食品包装の分野において多様なニーズに応えるべく、進化を遂げています。今回は、新しい環境配慮型食品容器の特徴や開発の背景、そして今後のビジネス展開についてご紹介します。
開発の背景
日本国内の食品包装市場はポリスチレン(PS)素材が支配していますが、世界的な流れとしてPS容器に対する規制が強化されています。また、製品や包装材を単一の素材で構成する“モノマテリアル化”が推進されています。これに伴い、中央化学株式会社も将来的な市場の変化を見越して、多様な用途に対応可能な製品ラインアップの強化に取り組んでいます。この動きは、特に中国の生産技術部門との連携によって加速しています。
新素材の概要と特長
1. 発泡PET(CVP)
新たに開発された発泡PET(CVP)は、これまで非発泡タイプが主流だったPETの新しい形態です。従来のPETと比較して、生産のコストや技術的課題を克服することに成功し、割れや引き裂きに強いという特性を生かしながらも重量を約90%削減することに成功しました。これは、省資源に貢献するだけでなく、食品容器としても非常に優れた候補となります。
さらに、発泡することで生まれた柔軟性や弾力性は、新たな用途の展開にも適しています。例えば、外観デザインや使用感が求められる場面でも活躍できる可能性があります。
2. 新型C-PET(NCP)
高温調理用のC-PET容器は市場で流通していますが、冷凍食品に使用される際の耐寒性が課題として指摘されていました。中央化学はこのニーズに応えるため、耐寒性を向上させた新型C-PET(NCP)の開発を進めています。リサイクルPETを使用した新素材は、環境に優しいだけでなく、幅広い温度条件に適応しています。
NCPは、冷凍から電子レンジ、さらにはスチームコンベクションやオーブン調理まで対応可能な特性を持っています。この新しい素材によって、冷凍食品市場での新しい展開が期待されます。
今後のビジネス展開
中央化学は、これらの新素材を利用した製品の展開にあたって、ユーザーとのテストマーケティングを重ね、ニーズに合った製品開発を進めていきます。環境配慮型の素材を用いた製品ラインアップを拡充することで、食品容器市場における競争力を高め、さらに人手不足解消や作業効率向上を図ることが目標です。
お問い合わせ
新しい環境配慮型食品容器に関するお問い合わせは、中央化学株式会社の広報・総務部へご連絡ください。環境に優しい食品容器のさらなる未来に期待が高まります。