ロート製薬の健康経営への取り組み
ロート製薬株式会社は、大阪府に本社を構える企業であり、社員の健康を最優先に考えた経営を実践しています。社長の杉本雅史氏が掲げる理念、"まず社員自身が健康であることで、良い商品やサービスを世間に提供できる"という考えに基づき、長年にわたり健康支援の活動を続けてきました。最近では、グループ全体で健康経営を強化するために、オリジナルの健康アプリ「W-UP」を導入し、その対象を拡大しています。
健康経営に向けた独自指標の設定
ロートは、禁煙の推進や睡眠不足の改善、日常生活における運動を促進するための施策を実施しています。特に「1日あたり8000歩・早歩き20分」という健康指標を設定し、社員が日々の生活を見直すきっかけを提供し、ウェルビーイングの実現を目指しています。これらの取組は、セミナーやイベントを通じて年間を通して行われ、社員同士のコミュニケーションを促進し、健康意識の向上を図っています。
2022年には、ロートグループ健康保険組合を設立し、より一層の健康経営を推進する体制が整いました。健康診断の充実や、各社員の健康状態を明確化することへの努力が続けられています。そのため、年齢や健康状態に応じた個別の予防策や改善策が実施され、迅速な健康支援が行われています。
「W-UP」を活用したウォーキングイベント
この度、オリジナル健康アプリ「W-UP」を通じて、ロートグループ全体の社員を対象にしたウォーキングイベントがスタートしました。このイベントは、2025年1月20日から参加を受け付け、社員はアプリ経由で気軽に参加できる仕組みとなっています。今回の取り組みの背後には、運動習慣の定着を図り、その結果としての健康意識の向上があるのです。
日常的に「8000歩」を達成している社員は、プレゼンティーイズムの低下が見られ、より高い健康意識を持つことが調査で裏付けられています。こうしたイベントを通じて、健康を維持しながら活力ある職場環境の構築を目指します。
「W-UP」の機能と可能性
「W-UP」は2018年から社内で使用していたシステムがアプリ化されたもので、日々の歩数を記録し、運動状況を簡単に確認できます。また、ウォーキングイベントの参加状況や健康リテラシーを高めるためのドリルにもチャレンジでき、達成度に応じた健康通貨「ARUCO(アルコ)」が付与される仕組みです。この健康通貨は、社員の健康づくりに役立つさまざまな用途に利用できます。
禁煙支援の強化と卒煙の促進
ロート製薬は、20年以上にわたる卒煙支援の実績があり、特に2020年には喫煙率0.1%という素晴らしい達成をしました。しかし、グループ会社全体では喫煙率8.8%であることから、2024年より全社的な卒煙支援がスタートします。禁煙推進リーダーを中心としたチームが構成され、禁煙プログラムへの費用補助や保健師によるアドバイスが提供され、喫煙率をゼロにする目標に向けて共に取り組んでいます。
まとめ
ロート製薬の健康経営は、社員一人ひとりの幸せと健康を実現するための継続的な努力の賜物です。新たに導入された「W-UP」を通じて健康意識を高め、定期的な運動を促進することで、より健康的で生産性の高い職場を作り上げていく姿勢は、多くの企業が見習うべきシステムと言えるでしょう。今後もロート製薬の活動に注目し、私たち自身も健康への意識を高めていきたいですね。