サステイナブル・カカオ
2025-06-13 17:12:12

児童労働撲滅を目指すサステイナブル・カカオ・プラットフォームの新たな挑戦

新たな挑戦、サステイナブル・カカオ・プラットフォーム



2023年6月6日、国際協力機構(JICA)が主催した児童労働撤廃を目的とした記者発表会が開かれた。これは、開発途上国のカカオ産業における児童労働の問題を解決するための一環で、具体的な取り組み内容と企業の役割が紹介された。

このイベントは、6月12日の「児童労働反対世界デー」を前に実施され、児童労働撤廃分科会による共同コミットメントの発表が行われた。国際連合が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」の一環として、児童労働を2025年までに撤廃することが目指されている。しかし、最新の統計によると、世界で約1億3,800万人もの子どもたちが依然として児童労働に従事しているという現実が明るみに出た。

現状を知る



発表会では、JICAガバナンス・平和構築部の琴浦容子氏が、児童労働が特にサブサハラアフリカで多いことを指摘した。人口増加や長期的な紛争、貧困、社会保障制度の不備などが要因であり、例えばガーナでは、カカオ産業や水産業で子どもの約21.8%が児童労働に従事している。そのため、カカオを多く輸入している日本にとっても無視できない問題である。

企業の取り組み



続いて、発表会では、明治ホールディングス、ロッテ、森永製菓の3社が自社の取り組みを紹介。これらの企業は、児童労働監視改善システムを導入し、啓発活動を通じて児童労働の実態を改善する努力を続けている。また、認定NPO法人ACEは、現地のコミュニティと連携し、ガーナ政府が目指す「児童労働フリーゾーン」の実現に向けた調査やモニタリングの支援を行っている。

共同コミットメント



最後に、参加した企業や組織は、「児童労働撤廃に向けたセクター別アクション」を指針に、今後もカカオ産業における児童労働の撤廃を進めることを約束した。これは、カカオの持続可能な生産を実現するための重要な一歩と言えるだろう。

サステイナブル・カカオ・プラットフォームの使命



サステイナブル・カカオ・プラットフォームは、持続可能なカカオ産業を実現するため、農家の貧困や生態系の破壊、児童労働などの課題解決に向けた多様な関係者の協働を促進することを目的としている。このプラットフォームには、74の正会員と145の準会員が参加しており、その中には業界団体や食品メーカー、NGOが含まれている。

将来的には、これらの取り組みが実を結び、児童労働のないカカオ産業が実現できることを願うばかりである。子どもたちが健やかに育ち、持続可能な未来が築かれることを期待しよう。

詳しい情報は、JICAの公式サイトや関連レポートを参照してほしい。


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