音楽の新たな道
2025-11-27 12:28:12

視覚障害者の音楽フェス体験を実現する「Route for Music」プロジェクトレポート

音楽イベントの未来へ開かれた道



視覚障害のある方々にも楽しんでもらいたい音楽フェスの可能性。そんな想いから生まれた「Route for Music」プロジェクトは、2025年11月22日・23日に群馬県高崎市で行われた室内型音楽フェス「GFEST.2025」で、画期的な実証を行いました。この取り組みは株式会社SIGNINGと株式会社Ashiraseの共同によるもので、六名の当事者とその家族や友人が一緒にフェスの雰囲気を味わいました。

技術を駆使した新たな楽しみ方



音楽フェスに参加することは多くの方にとって楽しみですが、視覚障害者にとっては高音や人の波に囲まれることで周囲の状況把握が難しくなり、参加へのハードルが上がります。そこで、SIGNINGとAshiraseは「足への振動で道順を伝えるデバイス『あしらせ』」を開発。これにより、視覚障害者がより自由に、能動的に音楽を体験できる環境づくりを目指しました。

フェスでの楽しさ



当日は音楽の迫力を初めて体験する参加者も多く、開始時は緊張気味でしたが、次第に生の音楽とその振動を楽しむ姿が見受けられました。「音圧が体に響く感覚は初めてで、驚きと興奮に満ち溢れた」という声もあり、参加者は心行くまで音楽を楽しみました。帰り際には、音楽を楽しむ喜びが彼らの表情に浮かび、晴れやかな笑顔が印象的でした。

「あしらせ」デバイスの魅力



「GFEST.2025」の会場は独特の音環境で溢れており、視覚障害者が自由に行動するには大きな挑戦です。そのために「あしらせ」は重要な役割を果たしました。このデバイスが事前に設定したキッチンカーへ進む方向を振動で伝えることで、視覚に障害がある方々も自分の意思で食事を選びに行くことができました。参加者は「目当てのキッチンカーにたどり着けた」と笑顔を見せていました。

新たな挑戦への道



プロジェクト終了後には、参加者と運営メンバーによるディスカッションが開かれました。「音楽を生で聴く貴重な経験だった」「自分が好きな場所に行ける喜びを感じた」という声が集まる中、「安全性と豊かな体験の両立」を求める意見も多く、熱い議論が交わされました。各参加者の声を基に、音楽フェスのアクセシビリティ向上に向けて更なる発展を目指します。

さらなる未来へ



SIGNINGの岡村氏は「今回の実証を通じて、新たな可能性を感じた」と語り、Ashiraseの八神氏も「自由に歩き、人生を豊かにする人を増やすために努力する」と強調しました。スペースシャワーエンターテインメントの多田氏も、全ての人が楽しむことができるフェスの在り方について改めて考えさせられる経験だったと述べています。

この「Route for Music」プロジェクトはまだ始まったばかりです。音楽フェスの実現に向けて、興味を持った方々はぜひこの取り組みに参加してみてください。このチームと共に、音楽体験をより多くの人々に広げるための道を探していきましょう。


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