地域産業とブランディングの融合
10月31日、静岡文化芸術大学において、遠州織物ブランド「HUIS」の代表である松下昌樹氏がデザイン学部の学生に向けた特別講義を行います。この講義は「”遠州織物”から紐解く浜松の地域産業とブランディング」というテーマで、浜松の地域産業の重要性や、遠州織物の持つ本質的な価値についての知見を深める機会です。
浜松の多様な産業
浜松市は農業、林業、水産業、繊維業、自動車、オートバイ、楽器、さらには養鰻と多岐にわたる産業で知られていますが、これらの産業は単独ではなく、互いに深く結びついています。特に、遠州織物はその歴史を取り巻く地理的環境や資源、また当時の人々の精神を支えとしており、松下氏はこのような視点から産業を解説します。講義では、学生たちに地域の魅力を伝え、今後の地域産業を担うためのヒントを提供することを目指しています。
HUISの成り立ち
HUISは浜松市を拠点とし、全ての商品に遠州織物を使用したアパレルブランドです。松下氏は元浜松市職員という経歴を持ち、地域の中小企業のブランディングを専門とする企業での経験を経て、2021年にHUISを設立しました。このブランドは、旧式のシャトル織機を用いることで、特別な風合いと機能性を有する生地を生み出しています。商品の多くは自社のオンラインストアで販売されており、全国各地に展開している店舗でお求めいただけます。
学生へのメッセージ
この講義を通じて、松下氏は地域産業の重要性に気づかせ、自身の経験から得た知見を学生たちに共有します。例えば、浜松市の職員として関わってきた経歴から、自らの起業に至るストーリーや、遠州織物を活用したブランド戦略の具体例についても触れる予定です。学生たちが将来に向けた夢を実現するためのヒントとなることを期待しています。
HUISの未来
HUISは2024年に書籍『HUIS.の服づくり -遠州発の産地発ブランドがアパレルの常識を変える-』を出刊予定です。この書籍では、遠州織物の豊かな歴史と、HUISの成り立ち、そして未来のビジョンが語られます。このような発信を通じて、遠州地域の産業の価値を一層広めていくことが期待されています。
皆さんもぜひこの機会を通じて、遠州織物の持つ魅力や地域産業の重要性を肌で感じてみてはいかがでしょうか。