Spiberとボット・ジュゼッペの提携で生まれる新たな繊維革命

新たな繊維の可能性が広がる！

2023年、国際的なバイオベンチャーSpiberがイタリアの名高い紡績会社ボット・ジュゼッペと提携し、新しい素材「Brewed Protein™ファイバー」を利用した製品開発に乗り出しました。この提携は、環境に優しいサステナブルなファッションの実現に向けた大きな一歩となっており、特に注目すべきは、Brewed Protein™ファイバー100%の梳毛糸が市場に投入される点です。

Brewed Protein™ファイバーとは？

Brewed Protein™ファイバーは、植物由来の原料を用いたSpiber独自の発酵技術により生み出される素材です。これにより、シルクのような光沢、カシミアのような柔らかな肌触り、ウールのようなボリューム感を兼ね備えています。さらに、従来の素材に比べて環境や動物福祉への影響を大幅に軽減することが期待されており、循環型社会への貢献が可能です。

ボット・ジュゼッペとのコラボレーション

歴史あるボット・ジュゼッペ社は、1876年にイタリア・ビエラで創業以来、高品質な糸と生地の製造を続けてきました。今回の提携により、同社はBrewed Protein™ファイバーを用いたカシミヤ混紡糸や100%ファイバーの糸の開発を行い、様々な用途に適した製品を提供することが可能になります。これにより、シャツやスーツ、ジャージーなど多様な商品展開が期待されています。ボット・ジュゼッペ社のCEO、シルビオ・ボット・ポアラ氏は、「この高度な技術から生まれた新たな繊維を共同で開発できることを大変嬉しく思います。このパートナーシップは、私たちのサステナビリティの取り組みにおける重要なマイルストーンです。」と語っています。

展示予定の製品

今後の展開として、2025年1月28日～30日にイタリア・フィレンツェで開催されるPitti Filatiにおいて、Brewed Protein™ファイバー100%を使用したポロシャツが展示される予定です。この展示では、Brewed Protein™ファイバー特有の上品な風合いと製造技術による独自の質感が堪能できます。

今後の展望

Spiberとボット・ジュゼッペは、今後さらに細番手のBrewed Protein™ファイバーを使用した糸の開発を進めるだけでなく、各ブランドのニーズに応じたカスタマイズも推進していく方針です。これにより、一層多様なニーズに応えることができるようになるでしょう。

まとめ

今回のSpiberとボット・ジュゼッペ社の提携は、ファッション業界における新たな時代を切り拓くものです。サステナブルで高品質な素材が求められる中、両者の共同作業によるBrewed Protein™ファイバーの開発は、環境に配慮したファッションのあり方を変える可能性を秘めています。これからの製品展開に目が離せません。