新しい研究が明らかにした、LPSで肌の老化を防ぎ若返りを促進するメカニズム

LPSがもたらす肌の若返り効果

最近、自然免疫応用技研株式会社が革新的な研究成果を発表しました。リポポリサッカライド（LPS）を利用した実験により、マクロファージの活性化がヒト皮膚線維芽細胞の老化を抑制し、若返りを促進することが示されました。この研究は、2025年7月22日に国際学術誌「International Journal of Molecular Sciences」に掲載される予定です。

研究の背景

肌の老化は、見た目のみならず健康面でも大きな問題です。シワやたるみ、そして皮膚のバリア機能や修復能力の低下がそれに該当します。皮膚には免疫細胞の一種であるマクロファージが常在しており、これが皮膚の健康を維持するために重要な役割を果たしています。しかしながら、マクロファージの活性化と皮膚の細胞老化との関連については、これまで明確な説明がなされていませんでした。

研究内容

この研究では、特にLPSで刺激されたマクロファージがどのようにヒト皮膚線維芽細胞に影響を与えるかが調査されました。研究者たちは、LPSで活性化したマクロファージから分泌される物質の効果を、二種類の線維芽細胞—「Young細胞」と「Old細胞」—の両方に応用する実験を行いました。

実験結果は驚くべきものでした。まず、Old細胞にYoung細胞の分泌物を加えた際、LPSで刺激したマクロファージの分泌物がこの老化誘導を抑制することがわかりました。また、Old細胞にLPSで刺激したマクロファージの分泌物を加えると、老化を示すマーカーであるP16やP21の数が減少し、逆に若返りを示す増殖マーカーであるKi-67の数が増加することが確認されました。このことは、LPSにより活性化されたマクロファージの分泌物の効果によるものであり、単独でのLPS刺激や未刺激のマクロファージ分泌物ではこのような結果は見られませんでした。